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パナソニック、富士通、三菱電機の3社、特許調査業務の効率化を実現するAI検索機能を共同開発
2019年11月1日 13:23
パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社(以下、パナソニック)、富士通株式会社、三菱電機株式会社の3社は1日、企業の知的財産活動における特許調査業務のさらなる効率化を図るため、AIを活用した高精度な検索結果を抽出する新しい機能を共同で開発したと発表した。
開発した機能は、サービス利用者が指定した検索文章の意味をAIが解析し、数千万件という国内の膨大な特許公報から、意味が近いと認識した文章を高い精度で検索できる。これにより、特許業務担当者だけでなく専門知識を持たない製造現場の担当者が意図する検索結果の精度を向上し、特許調査業務の負荷軽減に貢献することが期待できるとしている。
パナソニックと富士通では、特許調査業務における効率化・生産性向上に向け、パナソニックの特許調査支援サービス「PatentSQUARE」にAIを搭載した検索機能を新たに追加し、ユーザー企業である三菱電機の特許調査業務において検証を実施した。検索機能は、AIエンジンとして富士通のAI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai(以下、Zinrai)」を搭載し、さらに三菱電機の特許調査における知見(技術者による特許調査を想定した検索シナリオなど)をもとに、三社共同で開発を行った。
開発したAI検索機能は、Zinraiの意味検索技術により、キーワードや分類コード、出願人などの検索条件を正確に組み立てる必要なく、思いついた文章を入力するだけで、数千万件という膨大な特許公報文書の中から求める文書を抽出でき、特許業務に関連する専門用語の知識が無くても容易に検索できる。
また、入力した文章と特許公報文書とのマッチングをAIで解析し、スコアリングして表示する機能により、上位の特許文書を集中的に確認できる。検索時に使用した文章と、その結果抽出された適切な文書、および必要でない文書を調査データとして蓄積し、AIが継続して学習することで、過去の調査ノウハウを次の検索結果に反映させることができ、これらにより、適切な文書を探す時間が短縮でき、業務の効率化を支援する。
これらの特徴により、検証では従来比1.5~2倍の検索精度向上を実現したという。
3社では今後、開発したAI検索機能を、パナソニックのPatentSQUAREと、富士通の特許調査支援サービス「ATMS PatentSQUARE」の新オプション機能として2020年1月より提供する予定。これにより、さまざまな業種の顧客における特許調査負荷の軽減や特許情報の活用促進に貢献していくとしている。
また、パナソニックと富士通では、共同開発した新機能を、東京都千代田区の科学技術館で11月6日~8日に開催される「2019特許・情報フェア&コンファレンス」において共同で紹介する。