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ワンビとさくらインターネット、業務用端末向けの情報漏えい対策ソリューションで協業

さくらのSIMサービス利用でリモートワイプを低価格で実現

「TRUST DELETE prime with さくらのセキュアモバイルコネクト」サービス概要

 ワンビ株式会社とさくらインターネット株式会社は16日、両社のサービスを組み合わせた業務用端末向け情報漏えい対策ソリューション「TRUST DELETE prime with さくらのセキュアモバイルコネクト」の発売に向け協業すると発表した。ソリューションの発売予定は2019年8月。

 ワンビの「TRUST DELETE prime」は、PCの盗難・紛失における情報漏えいを防ぐセキュリティソリューション。リモート操作・自立制御セキュリティ機能により、紛失したPCに対して“操作不能なロック”や“復元不可能な上書きによるフルワイプ”を実行することで、情報漏えいを防ぐ。

 TRUST DELETE primeでは、対象PCが指定エリア外に出た、接続環境が変更されたといった監視ポリシーに基づいた保護のほか、管理者からのリモート操作による操作ロック・データ消去を行える。ただし、リモート操作はネットワーク接続を前提としているため、確実に対応するためには、LTE対応PCに通信用SIMを挿入するなど、通信の費用が課題となっていたという。

リモート操作によりPCのロックやデータ消去が可能

 協業によるソリューションでは、さくらインターネットのIoT/M2M向けSIMサービス「さくらのセキュアモバイルコネクト」を利用することで、LTE対応PCの紛失時のリモート操作対応を低価格に実現する。また、TRUST DELETE primeの管理サーバーとの通信は閉域網で行われるため、より安全性の高い運用が可能となる。

 通信料はサービス料金に含まれる形となり、サービスの販売予定価格は1ライセンスあたり年額1万530円。ワンビとさくらインターネットでは、2020年度末までに3万ライセンスの販売を目標とする。

 ワンビ代表取締役社長の加藤貴氏は、働き方改革の推進などもあり、在宅勤務が増える傾向にあるが、依然としてモバイルのPCを「持ち出し禁止」としている企業も多いと説明。一方、LTE対応モデルのPCが増えてきており、紛失・盗難時のリモート操作・データ消去ソリューションを安全かつ低価格で、多くの企業に提供していきたいとした。

ワンビ代表取締役社長の加藤貴氏(左)と、さくらインターネット代表取締役社長の田中邦裕氏(右)