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Dell EMC、第2世代Xeonスケーラブル・プロセッサー搭載の「PowerEdge」新モデル

システム管理機能の強化も発表

 デル株式会社とEMCジャパン株式会社(以下、Dell EMC)は16日、「Dell EMC PowerEdge」サーバーについて、第2世代インテルXeonスケーラブル・プロセッサーを搭載した新機種と、システム管理機能の強化を発表した。

 第2世代インテルXeonスケーラブル・プロセッサーを搭載した「PowerEdge」サーバーについては、コアビジネスアプリケーションのパフォーマンスが最大40%向上し、社内外を通じた経験価値を高めるられると説明。最新のベンチマークでは、第2世代インテルXeonスケーラブル・プロセッサーを搭載した単一の「PowerEdge R940」サーバーが、SAP Sales & Distribution Standard Application Benchmarkで6万9500の同時ユーザーを適切にサポートできることが実証されており、「PowerEdge R930」サーバーと比較した場合には、単一サーバーで最大60%多くのユーザーをサポートできるとしている。

 さらに、新たにサポートされる「インテル Optane DC パーシステント・メモリー」によって、最大5倍のメモリ容量をベースに、PowerEdgeサーバー環境でインメモリデータベース、仮想化、データアナリティクスのワークロードのアクセラレーションを実現。VMware ESXiによる仮想化したMicrosoft SQL Server 2019環境におけるNVMeドライブを利用した構成とのパフォーマンス比較では、インテル Optane DCパーシステント・メモリーを搭載した「PowerEdge R740xd」は、1秒あたり最大2.7倍のトランザクションを処理できるとしている。

 また、「Dell EMC Ready Solutions」によって、ハイパフォーマンスコンピューティングおよびAIアプリケーション向けの学習結果を短時間で獲得できるとともに、新しいIntel Deep Learning Boostによって、ディープラーニングのような並列計算のユースケースにも容易に対応できるようになり、ディープニューラルネットワークにおける推論処理が3倍近く高速化される。

 第2世代インテル Xeon スケーラブル・プロセッサーを搭載したPowerEdgeサーバー(R940、R740、R740xd、R740xd2、R640、C6420)は、4月17日に提供開始予定。製品の価格は、「PowerEdge R640」の場合で95万1024円(税別)から。PowerEdge MXを含むその他のPowerEdgeサーバーは、2019年第2四半期中に提供開始を予定する。

 インテル Optane DC パーシステント・メモリーは、2019年第2四半期中に指定の2ソケットおよび4ソケットPowerEdgeサーバーに搭載し、全世界で提供開始予定。また、今回発表されるPowerEdgeサーバーを搭載した「Ready Solutions」およびDell EMC HCIポートフォリオは、2019年内に提供開始を予定する。

「PowerEdge R740xd」(上)と「PowerEdge R940」(下)

 システム管理機能の強化については、新たに提供する「OpenManage FlexSelect Manage」により、管理コンソール「OpenManage Enterprise」の機能を効果的に選択できる。ユーザーはこの機能により、具体的なニーズに合わせてコンソールの数を減らし、管理効率を高めることができる。また、強化されたRedfish対応「Dell EMC RESTful API」により、通常の管理ネットワークに加えてオペレーティングシステムから直接サーバーを管理できる柔軟性が加わり、これまで以上に多くのサーバーオペレーションとデバイスをコントロールできる。

 さらに、「OpenManage Mobile」の新しいAR(拡張現実)機能により、環境内でインシデントが発生した正確な場所をグラフィカルに表示できる。これにより、モジュラー型サーバー「PowerEdge MX」のインフラストラクチャー内でインシデントが発生している該当箇所を正確に識別し、迅速に問題を解消することが、モバイルデバイスから可能となる。サーバーのイベントログをマニュアルで実行するよりも少ない手順で保守が可能で、サーバーのメンテナンスに要する時間を28%削減できるとしている。

 また、OpenManageによるエージェントフリー管理により、サポートされるインテルOptane DCパーシステント・メモリーおよびインテルOptane DC SSDの検知、モニタリング、設定、アップデートを実行できる。この機能によりBIOSやドライバ、メモリーの設定を自動化し、管理時間を短縮でき、自動化機能によりユーザーによる処理を必要とせずに、これらの構成を複数のサーバーへ複製できる。

 セキュリティ面では、新しい「OpenManage Secure Enterprise Key Manager」により、データ保護能力をスケールアップするとともに、自己暗号化ドライブのキーを一元管理することで、ドライブとサーバーの両方のレベルでデータの安全性を高め、管理を簡素化できる。

 また、新しい「OpenManage FlexSelect Secure」機能により、固有のビジネスニーズに必要なセキュリティレベルに適応し、スケールアップしていくことが可能。例えば、統合「Dell Remote Access Controller(iDRAC)」に追加された新しいセキュリティと暗号化のオプションによって、ユーザー企業独自のセキュリティーポリシーに基づいたサーバーコンポーネントと外部コネクティビティ間のコミュニケーションが可能となる。

 Dell EMC OpenManageのアップデートは、PowerEdgeポートフォリオに対して2019年第2四半期中に提供開始予定。