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日本電通グループ、帳票識別をAIにより自動化する「BPA2」を販売開始

 日本電通グループは8日、業務プロセスの自動化を目的とした「BPA(Business Process Automation)シリーズ」の第2弾リリースとして、請求書や注文書などの紙帳票から業務システムへの転記入力作業の自動化を支援するソリューション「BPA2」を4月から販売すると発表した。

 購買部門や経理部門などにおける、紙帳票からシステムへの入力作業効率化の解決策としては、OCRとRPAの活用が注目されているが、OCRが帳票設計通りに、精度高く帳票の内容を読み取るには、人間が帳票の種類やどの取引先の帳票かを識別・仕分けした上でOCR処理する必要があり、効率化・自動化の課題となっていた。

 BPA2は、こうした人間による帳票識別を、AIによる画像認識に置き換えることで、OCRの前工程である「帳票仕分け作業」を自動化する製品。BPA2とOCR製品およびRPA製品を組み合わせることで、帳票の読み取り作業から業務システムへの入力作業まで一貫した作業が自動化でき、業務効率化・生産性向上に貢献する。

 日本電通グループでは、BPA2初期導入時における画像AIへの帳票学習から、連携するOCR帳票読み取り設計、RPAロボットによる業務システムへの入力自動化タスク作成、運用時のサポートまで、ワンストップでサービスを提供する。また、先行販売しているRPA管理ソリューション「BPA1」を活用することで、帳票処理業務フローの可視化や、連携するRPAロボットの導入起案・開発・テスト・稼働までのライフサイクル管理、RPAロボットの稼働状況の一元管理までを支援する。

 日本電通グループでは、BPA2とOCR製品「AnyForm OCR」、RPA製品「AutoMate」の組み合わせを、先行して2019年3月からグループ内の購買部門に導入を開始。請求書の入力業務を自動化した結果、従来1請求書あたり9分かかっていた業務を1分50秒と約80%短縮し、この業務のうち人間の作業量を9分から50秒に約90%短縮する効果を確認できたという。また、今後は注文書からの受注入力などへの活用も予定する。

 BPA2の価格(税別)は、月額利用料金が3万5000円から。初期導入支援サービス費用が30万円から。