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クレオ、AI型分析ロジックによるビジネスアナリティクスをクラウドで提供する「提案型データ分析ツール」を開発

2019年1月のトライアル公開に向けテスト運用を開始

 株式会社クレオは17日、AI型分析ロジックによるビジネスアナリティクス(BA)をクラウドサービスとして提供する「提案型データ分析ツール」を開発し、2019年1月のトライアル版公開に向けて、ユーザーによるテスト運用を開始すると発表した。

 開発した「提案型データ分析ツール」は、独自のAI型分析ロジックにより、企業のデータ活用レベルを、従来のBI(Business Intelligence)の領域から、次のステージとなるBAの領域へ導くことで、高度な経営分析を実現するクラウドサービス。

 中長期計画に直結する予実管理に特化し、会計システムの財務データと予算情報を取り込むだけで、データ解析の専門家や経営コンサルタントのように、現状把握と着地予測、課題要因分析からその対策まで、業界の特性に配慮した提案を自動的に行う。

 さらに、複雑な操作スキルを必要としないユーザビリティと月額利用モデルの手軽さ、クレオが提供する会計システムに限らず、すべての会計システムとのデータ連携を前提にしたことで、多くのユーザーに利用してもらえる画期的なクラウドサービスとなることを目指すとしている。

 予実分析に必要な分析項目と分析軸は、20種類以上の予実分析テンプレート(現状把握・予測・要因分析・対策立案)として、各種経営ダッシュボードと統計レポート上にあらかじめ定義。ユーザーは面倒な設定作業をする必要がなく、アウトプットをそのまま経営報告用の予実分析レポートとして利用できる。全社単位・部門単位の予算比・前年比分析や着地シミュレーション、損益計算書に基づく科目単位の課題分析と対策立案など、予実分析のベストプラクティスを簡単に実行できる。

 予実管理に特化したセンシティビティ分析を行うAI型分析ロジック「予実AIエンジン」が、従来のBIツールの統計に加え、着地予測(DOWNSIDE・UPSIDE)と収益性や企業価値、成長性といった多様な評価視点で、予実差異に対する問題点の特定とその改善提案を行う。ユーザーは専属のデータサイエンティストのアドバイスを受けるように、客観性と専門性を持った視点の分析が行え、予実AIエンジンからこれまでの経営分析に新たな気づきを得ることができる。

 企業価値を収益性や資本効率性、生産性や成長性といった30種類以上の汎用KPI項目から評価し、さらに「業界別インテリジェンス」がユーザーの業種に応じたKPI分析も実行する。たとえば小売業であれば、来店者数や店舗床面積あたりの売上高、在庫回転率といった、業種特性に応じた問題点の把握と解決策をユーザーに提示する。また、業界別インテリジェンスは、各ユーザーの利用状況から業界別KPI分析の知見を集約していき、予実AIエンジンの提案力を向上させていくことで、ユーザーは業界別に追及された最適解を継続的に得ることが可能になるとしている。

 クレオでは、提案型データ分析ツールを10月26日にクレオユーザー会「CREO USERS FORUM 2018」で先行公開し、11月にサービスの専用ウェブサイトを公開、2019年1月にクレオユーザーに限定したトライアルサービスの提供を開始し、2019年7月に一般公開として新規ユーザー向けにサービス提供を開始する予定。