ニュース

三菱ケミカルシステム、SAP HANAのマネージドクラウドサービスを提供

 三菱ケミカルシステム株式会社は9日、インメモリデータベース「SAP HANA」のマネージドクラウドサービスを提供開始したと発表した。独自のシステム構築テンプレートを活用し、最短4時間でSAP HANA環境をサービスインできるという。

 今回提供する「SAP HANAマネージドクラウドサービス」は、SAP HANAを運用する環境から保守サポートまでを一貫して提供するもの。同社が保有する共通仮想基盤を活用し、クラウドサービス形態で提供するほか、三菱ケミカルホールディングスグループ向けの運用実績で培ってきた、さまざまなシステム標準化ノウハウを集約したテンプレートも活用する。

 この共通仮想基盤とテンプレートにより、SAP HANA構築の自動化と高速化を実現しており、最短4時間でユーザー企業専用の環境を提供するという。また、CCMS監視やジョブ管理機能など、同社が持つ各種機能との連携も自動的に組み込まれることから、導入時間はもちろん、稼働後の運用設計や各種チューニング作業の手間も省力化されるとした。

 運用については、三菱ケミカルシステムのSAP運用サービス(ベーシス、アプリケーションの双方)をセットで提供する。

 なお「SAP HANAマネージドクラウドサービス」は、基幹系システムをベースに設計されているため、稼働率99.99%を実現。ハードウェア障害時の復旧時間を極小化するために、SAP HANA環境はシステムレプリケーションでデータファイルを常に二重化しているほか、ログファイルを正副で管理し、これを配置する物理ディスクを分けることでデータ損失ゼロを実現する。

 また、他社のパブリッククラウドサービスでは難しい、各種チューニングや拡張性など、きめ細かい機能設定も可能。SAPの標準的なHANAデータベースのサイジングモデルに準拠しており、データベースのメモリサイズは128GBから提供しており、小規模のSAP基盤としての活用も可能とのこと。