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NTT Com、「テキサス ダラス 1(TX1)データセンター」を提供開始

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は19日、米国においてデータセンター関連サービスを提供するグループ会社のRagingWire Data Centersを通じて、「テキサス ダラス 1(TX1)データセンター」の提供を6月20日から開始すると発表した。

 TX1データセンターは、米国テキサス州ダラス・フォートワース都市圏のガーランド市に所有する約17万平方メートルの敷地において、最大5棟のデータセンター(2万5000ラック相当)を展開予定で、その1棟目(サーバールーム面積約1万1600平方メートル、5000ラック相当)の提供を開始する。

「テキサス ダラス 1(TX1)データセンター」の外観イメージ

 NTT Comは、米国において10拠点のデータセンターを提供中で、RagingWireはそのうち東海岸のバージニア州アッシュバーンに2拠点、西海岸のカリフォルニア州サクラメントに3拠点のデータセンターでサービスを展開している。RagingWireでは現在、「バージニア アッシュバーン 3(VA3)データセンター」を2017年12月の提供開始に向けて建設中で、さらに米国中西部の旺盛なデータセンターの需要に応えるために、TX1データセンターを建設した。

 ダラス・フォートワース都市圏は、自然災害のリスクが低く、高信頼かつ割安な電力供給環境、州や市の税制優遇、インターネット接続環境が充実しているため、低コストで安定したデータセンターの運用が可能と説明。データセンターが立地するRagingWireダラスキャンパスは、ダラス・フォートワース国際空港やダラス・ラブフィールド空港至近の便利な場所にあり、総電力容量80MWを供給する世界最大規模のデータセンターを順次展開するとしている。

 TX1データセンターは、「Nexcenter」が定める300項目以上のグローバル統一設備・運用基準に準拠し、電力・空調・通信設備の冗長化やテロにも強い充実したセキュリティをはじめ、電力供給100%を保証するSLA(サービスレベル保証)を備えた世界トップクラスのサービスを提供。設備メンテナンス時においても完全冗長性を保ちながら電力供給を可能とするシステムなど、業界最高基準のTier IVレベル以上の高い可用性を提供する。コロケーションサービスとして提供するスペースや電力は、顧客企業のシステム拡張に柔軟に対応し、モジュラー化されたスペース単位でタイムリーに提供する。

 3ルートで引き込まれた光ファイバーにより、他のデータセンターやクラウド事業者につなぐ、キャリアニュートラルなネットワーク接続サービスが利用可能。ミッションクリティカルな金融機関、IT・テクノロジー企業、通信事業者などの企業に適したデータセンターだとしている。

 また、RagingWireは電気設備、空調設備や通信設備などの構築・運用を自社で対応可能なライセンスを保有し、専門の主任技術者を多数擁していることから、より高品質な設備を低コストで提供することが可能。空調機は、最新の空冷式のモジュラータイプの機種を採用することで、高水準な省エネを実現。米国環境保護庁(EPA)が定める「ENERGY STAR」認定を受けた設備の採用などにより、低コスト運用を実現し、米国グリーンビルディング協議会による「LEED」認証にも対応した環境に配慮したデータセンターを提供する。

 データセンターは、クレジットカード業界のグローバルセキュリティ基準である「PCI DSS」、米国連邦情報セキュリティマネジメント法に基づく情報保護ガイドライン「FISMA」や米国医療情報保護ガイドライン「HIPAA」に準拠するほか、「SSAE16/ISAE3402」による内部統制に関する有効性証明書を取得予定。オンサイトスタッフによる各種マネージドサービスやリモートハンドサービスなど、安全かつ柔軟な運用サービスを提供する。