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F5ジャパン、クラウド環境でのアプリケーション展開を促進する新ADC「BIG-IP iシリーズ」

 F5ネットワークスジャパン合同会社(以下、F5ジャパン)は24日、アプリケーションデリバリコントローラ(ADC)の新製品として、クラウド環境における新しいアプリケーションサービスを提供する「BIG-IP iシリーズ」を発表した。2017年2月1日の発売を予定している。

 「BIG-IP iシリーズ」は、クラウド環境でのアプリケーション展開を促進し、オンプレミス環境からクラウド環境へのスムーズな移行を支援する製品で、従来のADC製品「BIG-IP」を刷新した新シリーズとなる。

 この新しいハードウェアプラットフォームでは、FPGAに異なるビットストリームをロードし処理を切り替え、特定のトラフィックを高速化するF5独自の技術「TurboFlex」が提供されるという。

 また、iRules LXを通じたnode.jsのサポートが組み込まれているほか、DDoS攻撃対策の機能も強化されており、プライベートクラウドやOpenStack、Cisco、VMwareをはじめとするSDN技術もサポートするとのこと。さらに、最新のSSL(ECC)技術と圧縮技術にも対応する。

 ラインアップは、「i2000シリーズ」「i4000シリーズ」「i5000シリーズ」「i7000シリーズ」「i10000シリーズ」が用意される。

 また、クラウドとハイブリッド展開を促進する、コンテナ環境での軽量なプロキシ、コネクタ技術も発表された。

 プロキシ機能である「Application Services Proxy」では、小型軽量化された基本的な負荷分散機能、トラフィックの可視化機能を提供。ユーザー企業は、クラウドとコンテナ環境に合わせ、アプリケーションと関連サービスの開発、テスト、およびスケーリングを柔軟に行えるようになるという。

 一方コネクタ機能の「Container Connector」では、コンテナ化されたアプリケーションに対して、KubernetesやMesos/Marathonといったオーケストレーションツールとの連携が可能になるほか、「Application Connector」により、クラウドやデータセンターにホストされている各インスタンスを自動的に検知し、それらのアプリケーションに必要なセキュリティと可用性を提供できるとした。

 今回は同時に、コロケーション環境でのアプリケーション配信サービスを対象とした、エクイニクスとの提携も発表されている。F5では、グローバルで21カ所に展開されるEquinix Cloud Exchange、およびPerformance Hubの各ロケーションにアプリケーションサービスを提供する。

 Equnix Cloud Exchangeでは、クラウドサービスへのシームレスなアクセスを行えるほか、Performance Hubを通じて、F5は、複数のクラウド事業者とエンタープライズネットワークを高速かつ低遅延で相互接続し、オンプレミス環境と同レベルのセキュリティ、可視性、およびアプリケーションコントロールを提供するとしている。

i10000シリーズ