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F5、「BIG-IP 12.1」など最新のソフトウェアアップデートを発表

 米F5 Networks(以下、F5)は、アプリケーションデリバリーコントローラー製品「BIG-IP」のシステムソフトウェア「BIG-IP 12.1」を含む、ソフトウェアの最新アップデートを発表した。

 BIG-IP 12.1では、iRules LXのプログラマビリティを強化。Node.js経由でサービスを操作して、選択的に展開することを可能にするとともに、コミュニティからの25万件を超えるNode.jsパッケージに容易にアクセスする能力を提供する。また、CA、Google、IBM、Oracle、Red Hat、SAPなど、他のエンタープライズテクノロジーベンダーが一般にサポートするEclipse Integrated Development Environment(IDE)向けの新しいプラグインにより、高度な機能を担う再利用可能なコードを、迅速に調達できるとしている。

 セキュリティ面でも機能強化を実施。BIG-IP 12.1では、カスタマイズ可能な独自のボット検出手法を備え、詳細な分析と幅広いデバイスIDの追跡を可能にするBIG-IP Application Security Manager(ASM)を通じて、ウェブアプリケーション防御機能をさらに高めた。BIG-IP ASMは、レイヤー7(L7)を攻撃する悪意あるIPを高頻度でハードウェア内のブラックリストに含める機能を強化し、フィードリストが更新されるまでの防御に貢献する。

 主なパブリッククラウド環境との緊密な統合も実現。Amazon Web Services(AWS)とMicrosoft Azure環境に対するサポートを拡張し、アプリケーションサービスを動的に拡大縮小できるAWS autoscaleを組み込むことで、アベイラビリティゾーン全体を通じた高度な可用性をアクティブ/スタンバイモードで確保するとともに、Azure Security Center向けのF5 WAF機能が追加された。

 F5 BIG-IP製品の運用を簡素化する視認性やレポート機能、ライセンス管理機能、管理機能を備えるBIG-IQ Centralized Managementについても、最新版のバージョン5.0を発表。最新版ではBIG-IP Access Policy Managerに対応し、アプリケーション配信、セキュリティおよびアイデンティティ管理を、1つのフレームワークにより集中化されたロールベースの管理機能で提供する。また、新バージョンのBIG-IQにより、最大200の物理および仮想デバイスにおける管理、アップデートおよびアプリケーションサービスの設定を同時に行い、最大5000件のBIG-IPライセンスに対応することが可能となった。

 BIG-IPソリューションによるアプリケーション配信ポリシーを展開するためのマルチテナントソリューション「iWorkflow」についても、最新版のバージョン2.0を発表。Cisco ACIやVMware NSXなどのSDNを中心としたソリューションにより、F5のサービスのオーケストレーションを実現するとともに、Ansible、Chef、PuppetなどのベンダーによるDevOpsツールを使った継続的な展開シナリオを可能にする。

 BIG-IP 12.1はすでに提供を開始しており、BIG-IQ Centralized Management 5.0とiWorkflow 2.0については2016年第2四半期に提供開始予定。

三柳 英樹