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国内データセンターサービス、長期的には中小企業も含め拡大が見込まれる~IDC Japan調査
2016年9月13日 06:00
IDC Japan株式会社は12日、国内データセンターサービスユーザー調査結果を発表した。国内企業/団体の外部データセンターサービス利用者を対象として、利用中のサービスや将来の予定などに関する回答をまとめ、分析したもの。
調査では、データセンターサービスの利用は、現在は大企業が中心であるものの、長期的には中小企業も含めさらなる拡大が見込まれると分析。ただし、データセンターサービスを“利用しない”理由として、「セキュリティ上の不安」が1位となっており、今なおセキュリティに対する心理的不安を持つ企業も多く、これがデータセンターサービスの利用拡大に向けて大きな課題となっているとしている。
また、データセンターサービス事業者の選定においては、価格と並んで「信頼性/稼働率」も重視されており、大企業を中心にその傾向が強いという。大企業では高い運用品質が求められることが多いためとみられるが、これは事業者から提供されるデータセンターサービスの品質に対し、企業が不安を感じていることの裏返しでもあると考えられるとしている。
さまざまなデータセンターサービスが提供されている中で、コスト削減や導入・展開の迅速化などの需要を背景に、クラウド型データセンターサービスの利用が進んでいると説明。現在はバックアップやデータ保存など補助的な業務での利用が多いが、IoTやビッグデータの普及と共に注目されているハイパフォーマンスコンピューティングや、全社的な戦略的クラウドファースト環境の実現など、先進的な取り組みへの活用も広がっているという。
IDC Japan ITサービス シニアマーケットアナリストの吉井誠一郎氏は、データセンターサービス市場については、今後10年間はプラス成長を続ける可能性が高く、それをより確実なものとするため、データセンターサービス事業者には「セキュリティや信頼性に対して利用者が抱く根強い不安感を払拭するための施策が強く求められている」と分析している。