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ユーザー数に注目 転機迎えるTwitter

ゴーストユーザーを取り込め

 苦肉の策なのか、Twitterが第2四半期の業績発表とともにアピールした新しい戦略が、“Twitter外でTwitterのコンテンツに触れるユーザー”だ。TwitterのCEO、Dick Costolo氏は、Twitterのプロフィールページにアクセスする「Logged Out」ビジター、外部Webサイトに埋め込まれたツイートやTVで紹介されるツイートをみる「Syndicated」閲覧者に触れ、「Twitterはあちこちに広がっている」と述べた。これらのユーザーはMAUの2~3倍の規模とみており、「世界最大のオーディエンスに到達できるポジションにつく」とCostolo氏はアピールしたという。

 Twitterは現在、これらLogged Outビジターの体験を改善する実験を展開しているという。また、Twitterはこうしたユーザーを指標化する手法を準備中といわれており、同社が広告などの収益を模索すると予想するメディアも多い。だが、BTIGのアナリストは、「Twitter上ではないユーザーをいつ・どのようにマネタイズするのか、予想できない」と首をかしげる。マーケティングのNeo@ogilvyは、単に数が多いからといって広告料を増やすことはなく、広告主に価値を示す必要がある、とMashableにコメントしている。

 もちろん、Twitterの成長計画はこれだけではない。ユーザー数の増加に絡んで挙がるのが、サービスのわかりにくさだ。Wall Street Journalは、Twitter上でさまざまな情報が流れる中で、新しいユーザーは、自分が興味ある情報や役に立つ情報を見つけるのが難しいと指摘する。こうした意見に対し、Costolo氏はユーザー体験の改善を進めていくと述べている。Forbesは、Costolo氏がFacebookのNewsfeedに相当するようなアルゴリズムを利用したタイムラインのようなものを提供する計画について聞かれ、完全否定しなかったと伝えている。

 Mashableは加えて、Twitterがこのところ買収した電子商取引のCardSpring、TVプロモーションのSnappyTVなどを挙げながら、広告の枠を超えた収益方法を考えているのでは、とも予想する。

(岡田陽子=Infostand)