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IoT製品の開発指針をIPAがとりまとめ、文書として無料公開

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は24日、IoT製品の開発時に考慮すべきリスクや対策についてとりまとめた文書「つながる世界の開発指針」を公開した。全102ページのPDFとなっており、IPAのウェブサイトから無料でダウンロードできる。

「つながる世界の開発指針」の有効性検証実験の環境

 あらゆる製品をインターネットに接続する「IoT」の理念が近年注目されているが、その利便性の一方、爆発的な機器の増加に伴う管理コストの増大や、製品の安全性・セキュリティをどう確保するかなど、考慮すべき課題も多いとされる。

 そこでIPAでは、学術関係者および産業界の有識者らによる専門ワーキンググループを2015年8月に発足させ、具体的な課題を検討。今回、文書として発表した。

 文書では、「安全安心の基本方針を策定する」「つながることによるリスクを想定する」「個々でも全体でも守れる設計をする」「時間が経っても安全安心を維持する機能を設ける」など全17種類の指針を提示。経営層や保守担当者にも役立つ内容となるよう、個別解説を充実させた。

 なお、IoT関連の民間事業者が多数参画する「IoT推進コンソーシアム」においてもセキュリティガイドラインが検討中であるため、IPAでは本開発指針の採用を積極的に提案するとしている。

森田 秀一