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NTT Com、クラウドからアプリケーションを配信する「Enterprise DaaS アプリケーション仮想化機能」

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は17日、アプリケーションを仮想化し、NTT Comのクラウドサーバー上を経由してセキュアに利用する「Enterprise DaaS アプリケーション仮想化機能」を発表した。同日より提供を開始する。

 NTT Comでは、クラウド上にあるデスクトップ画面全体をユーザー端末の画面に転送するDaaS型サービス「Enterprise DaaS」を提供しているが、今回提供する「Enterprise DaaS アプリケーション仮想化機能」では、NTT Comのクラウドサービス「Enterprise Cloud」上で動作させたアプリケーションの画面を、ユーザー端末の画面上に転送することで、端末内にインストールされているアプリケーションと同様に利用できるようにする。

 例えばInternet Explorer(IE)のようなWebブラウザを仮想化し、同機能によってインターネットへアクセスするようにすれば、インターネット経由のサイバー攻撃はEnterprise Cloudまでしか届かないので、重要な機密情報を扱う端末を保護できるという。また、Microsoft Officeなどの業務アプリケーションを外出先から利用する際に、モバイル端末内に情報を残さずに利用できるようになるため、情報漏えいリスクの極小化を実現するとした。

 利用にあたっては、必要なアプリケーションの画面のみを転送する仕組みにより、タブレット端末やスマートフォンなどの小さな画面でも閲覧しやすく、軽快な動作を実現。専用のアプリから手軽に接続を行える。

 さらに、ユーザー企業の拠点と「Enterprise DaaS」の基盤間を、NTT ComのセキュアなVPNサービス「Arcstar Universal One」で直結(ネットワーク利用料・接続料は無償)するほか、「Enterprise DaaS アプリケーション仮想化機能」の導入時に必要な初期設定、導入後の保守サポートも無償で提供するとした。

 仮想化可能なアプリケーションは、IE 8/9/11とMicrosoft Office 2010/2013(9月対応予定)。その他の業務アプリケーションにも対応するが、ユーザーによる仮想化設定が必要となる。

 価格(税込)は、初期費用(サーバー工事費)が4万3200円/台、サーバー利用料が月額6万4800円/台、アカウント利用料が月額540円/IDで、Microsoft Officeを仮想化する場合、別途ライセンス料金が発生する。またオプションとして、ウイルス対策機能や追加CPU/メモリ/ディスクなども用意された。

石井 一志