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AZホールディングスが「MotionBoard Cloud」導入、営業部門の提案力強化
(2016/3/15 16:52)
ウイングアーク1st株式会社は15日、AZグループの事業を統括する株式会社AZホールディングスが、クラウド型BIダッシュボード「MotionBoard Cloud for Salesforce」(以下、MotionBoard Cloud)を導入したと発表した。Salesforceに蓄積されている営業訪問履歴や会計データと、書店のPOSデータを掛け合わせ、営業部門の提案力強化と管理部門の業務生産性を向上させているという。
AZグループには、デザイン・コンピュータ・クラフト関連書籍を刊行する「ビー・エヌ・エヌ新社(以下、BNN)」と、映像・アートを中心とした書籍を発行する「フィルムアート社」の2つの出版社が存在する。その両社では、あわせて1000種類を超える雑誌・書籍を取り扱っており、いつ、どこで、どの本が、どれだけ購入されたのかを把握することは、出版社にとって非常に重要となっている。このため、こうした情報を把握するために、日本全国の書店のPOSデータを閲覧できる商用サービスを利用していたが、2015年中に同サービスの提供が終了することになり、別の方法を検討する必要が生じていたという。
その選択肢として、別のPOS提供サービスも検討したが、使い勝手やユーザーインターフェイスに難があったため、生のPOSデータを購入し、独自の閲覧システムを開発することを決断した。
さらにAZホールディングスでは、2013年から営業部門や管理部門でSalesforceを活用し、会計データをはじめ、書店を訪問して営業活動履歴などを蓄積していたことから、これらのデータとPOSデータを組み合わせて分析することで、新しい洞察が得られるのではないかという期待もあった。そこで、Salesforce上でPOSデータを登録してみたものの、集計処理に時間がかかりすぎる問題に直面。処理の高速化を求めて、今回、MotionBoard Cloudを購入した。
今回構築したシステムでは、出版専用システムから納品/返品データや店舗情報などが月次処理でSalesforceに登録され、POSデータと合わせて「MotionBoard Cloud」のデータストレージに登録される仕組みで、現在は7~8年分のデータが登録されている。
その結果、以前は表示に30分かかっていた集計表も10秒で表示できるようになったほか、必要なデータを容易にSalesforceから抽出できるようになった点もメリット。POSデータの閲覧のみならず、例えば、Salesforceの納品冊数データとPOSの購買データを組み合わせて見るなど、営業活動に欠かせないシステムとなったという。
さらには、管理部門が会計レポートの作成にも利用するなど、用途も広がっている。これまで、ほとんどのデータがExcelで作成され個別のファイルとして管理されていたので、必要なExcelシートを探し出しデータを抜き出し、レポートを作成する作業負荷が大きかったが、今では、返品・在庫・原価データを組み合わせた分析が可能になり、CSVデータ(返品数、在庫)やSalesforceのデータ(原価、その他管理データ)を連携して、短期間に会計レポートを作成可能になったとのこと。これにより、月次処理において丸1日分の工数を削減している。