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DSP五協フード&ケミカルがBI製品「Dr.Sum EA」を導入、社内に乱立していた類似レポートを整理

 ウイングアーク1st株式会社は12日、DSP五協フード&ケミカル株式会社が、集計・分析プラットフォーム「Dr.Sum EA」を導入したと発表した。同社では、300種類以上あった“似たような”レポートを1/10に集約し、個々の社員が自分に必要なデータを自由に閲覧できる分析環境を構築したという。

 DSP五協フード&ケミカルは、大日本住友製薬のフード&スペシャリティ・プロダクツ部門と、商社である五協産業が事業統合し、2010年に発足した企業。食品の食感や品質をコントロールする多糖類をはじめ、食品素材や化粧品原料、医薬品原料、電子薬剤、コーティング材料・工業薬品など、さまざまな事業分野で1万品目以上の商品を取り扱っている。また、取引先も国内外の数千社以上に広がっているとのこと。

 そのDSP五協フード&ケミカルでは、事業統合以降、特に営業部門における情報活用に注力しており、株式会社日立ソリューションズがスクラッチ開発した営業情報システム「うる蔵くん」を用いて、基幹業務システムから収集した販売実績データを長期にわたって蓄積し、売り上げの期間比較や予実管理などを行っていた。

 しかし、エンドユーザーである営業担当者すべてのニーズに応じた検索画面をスクラッチで開発するのは非現実的だったため、BIツールの活用を選択。事業統合以前より導入していたBIツールを利用していたものの、利用ユーザー単位のライセンス体系だったことから、ユーザー数の増加に伴い多額の費用が発生していたほか、営業部門の担当者が使いこなすにはツールのハードルが高く、個別要件に応えるレポートをシステム部門で用意して提供していたので、300種類以上の類似レポートが乱立してしまったという。

 そこで、これらの課題を解決すべくDr.Sum EAを採用し、営業部門自らが情報活用できる環境を目指した。その結果、エンドユーザーが自ら、顧客や商品などの項目を切り替えながら見たいデータを自由に表示し、簡単な分析を行っているが、その結果、レポートの種類自体も以前の1/10以下に集約され、どれを見ればよいのかと迷うことはなくなったという。また、レポートの集約に伴って、システム部門での個別対応やメンテナンスの負荷も大きく軽減された。

 さらに、ITに関する高いスキルを持つパワーユーザーに対しては、使い慣れたExcelのインターフェイスを用いて分析を行える「Dr.Sum EA Datalizer for Excel」を提供。より柔軟かつ詳細なデータ分析のための環境を整えている。

石井 一志