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フュージョン、中・大規模コンタクトセンター向けソリューションのラインナップを拡充

 フュージョン・コミュニケーションズ株式会社(以下、フュージョン)は10日、大・中規模コンタクトセンター向けソリューションのラインナップとして、アートソフトのWFMパッケージ「ArtFront」、アニモの音声認識・分析パッケージ「Voice Tracking」、コミュニケーションビジネスアヴェニューのWebRTC対応ウェブコラボツール「Live Assist」の3製品の取り扱いを開始した。

 「ArtFront」は、サービスの質を落とさずに、効果的な人材活用や配置を自動的に算出するWFM(Workforce Management)パッケージ。統計データに基づく呼量予測、マルチスキルに対応した人員配置、当日の不足人員数リアルタイムシミュレーション、勤怠管理などを可能にする。導入により、顧客からの入電のつながりやすさの向上、呼量予測をするスーパーバイザーや、シフト作成担当者の作業時間削減、各業務での効率化によるエージェントの空き時間のトレーニングへの活用といった効果が期待できる。

 「Voice Tracking」は、音声認識を利用した業務支援ソリューションや、パラ言語(話し手が聞き手に与える言語情報のうち、イントネーション、リズム、ポーズ、声質といった言語の周辺的側面)音声分析ができるシステム。コンタクトセンターに集まる顧客の声を活用したビックデータ分析にも繋がる付加価値を提供する。導入により、電話応対のコンプライアンスチェック、キーワードの自動抽出と連動したFAQ表示によるエージェント業務支援、感情分析によるコール品質の向上とエスカレーションルールの簡易化といった効果が期待できる。

 「Live Assist」は、WebRTC技術の活用による音声/ビデオチャットに対応しつつ、ブラウザー共有やドキュメントプッシュ、エージェントが顧客の代わりにフォーム入力を行うフォーム入力支援などの機能を提供する。導入により、自動音声案内の不満の解消や、顧客と同じページを見ながらの入力サポートの実施、対面サポートに近いサポートの実施といった効果が期待できる。

 フュージョンでは、7月に大・中規模コンタクトセンター向けシステム「FUSION Multimedia Contact Center(FMCC)」の提供を開始し、今後、大手テレマーケティング事業者などへの導入を予定している。

 今回、取り扱いを開始する3製品は、FMCCに限らず、いずれのベンダーのPBX/CTIプラットフォームと組み合わせての利用でも、より戦略的なビジネス展開と効率的なコンタクトセンター運営を実現するとしている。

 また、フュージョンでは、ソリューションラインアップの拡充と同時に、大・中規模コンタクトセンターに特化した専門部署を新設。楽天グループのコンタクトセンターのニーズに対応してきた経験と、通信会社として培ってきた技術力を生かし、コンタクトセンターに特化したサービスをさらに充実させていくとしている。

三柳 英樹