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日本能率協会、オラクルのマーケティングクラウドでクロスチャネル展開を実現

「Oracle Cross-Channel Marketing」を採用

 日本オラクル株式会社は30日、一般社団法人日本能率協会(以下、JMA)が、マーケティング自動化を実現するクラウドアプリケーション「Oracle Cross-Channel Marketing Platform」を採用したと発表した。オフラインとオンラインから得たデータから顧客別の行動を把握し、企業が求める研修の開発に役立てることを目的としている。

 企業向け研修を事業の柱とするJMAでは、調査・研究をもとに、経営や人材の育成などの分野で、新しいマネジメント技術の開発を行っているほか、それらの知見をもとに、企業向けの研修プログラムを展開している。

 従来、企業担当者向けの研修などの商材に関するマーケティング活動は、ダイレクトメール(DM)とメールマガジンの配信で行っていたが、DMの反応が鈍化していること、メールマガジンとWebサイトでのマーケティングを試験的に行ったところ、企業向け研修の受注が好調だったという。そこで、DM単体に依存したマーケティングから、メールマガジンやWebサイトを活用するデジタルマーケティングとDMを組み合わせて展開する、新たなマーケティング手法に転換している。

 また同社ではデジタルマーケティングの活用により、職員の営業活動の工数を軽減し、本来の主要業務である企業向け研修の商品企画・開発に集中して従事できるようになることも期待しているとのこと。さらに、年間約100種類の新しい研修を開発しており、商品開発の精度をより一層向上させるために、見込み客や顧客の声を取り入れたいと考えていたことから、「Oracle Cross-Channel Marketing」を採用した。

 「Oracle Cross-Channel Marketing」では、オフラインのDMの郵送情報とメールマガジン、Webサイトの閲覧状況などのオンライン情報を統合可能。DMが届いた見込み客が、次にメールマガジンを読むのか、Webサイトを閲覧するのか、またどのテーマに興味があるのかといった情報を取得できる。また、スコアリング機能で見込み客を細分化して分類することで、それぞれのターゲットに合わせたより精度の高いマーケティング活動を行えるようになっており、JMAでは、こうした点を評価したという。

 加えて、コンタクト情報をもとに、成約へと導くためのキャンペーンの流れをWeb画面上で直感的に設計できる「マーケティング・キャンバス」機能を備えており、見込み顧客の行動に合わせた施策を柔軟に組み立てられる点も評価されている。

 今後JMAでは、自社でデジタルマーケティングを活用した知見を生かし、デジタルマーケティング関連の資格、教育・研修などのサービスを新たに提供するとのこと。

石井 一志