ニュース

TISが海運業務特化型ERPパッケージをリニューアル、新機能で利便性を強化

 TIS株式会社は13日、内航業務・外航業務・船舶収支管理などの機能を備えた、海運業務向けERPパッケージをリニューアルし、「MaritimeCube(マリタイムキューブ)」として提供すると発表した。チャーターベース、残油管理といった新機能が追加されているという。

 MaritimeCubeは、1984年の提供開始から約40社へ導入実績を持つ独自パッケージ「船舶運航管理支援システムV5」をベースにリニューアルした、海運業務専用のERP製品。海運業の基本業務に対応できる標準機能を取りそろえており、ノンカスタマイズの導入でも高い業務適応率を実現できるという。個別要件への対応が必要になった場合でも、カスタマイズ可能なテンプレートを複数用意するため、要望に応じた海運業務用システムの構築を、短期間かつ低コストで実現できるとした。

 今回のリニューアルでは、ユーザーからのニーズに基づき、3つの機能を標準メニューに加えている。1つ目は、海運業の収益基準であるチャーターベースの適用。船舶運航収支計算および原価計算方式において、チャーターベースによる収益確認が可能になった。

 2つ目は、燃料管理機能において、「最終単価法」「平均単価法」「先入先出法」より、ユーザー企業に適した燃料管理を行えるように製品を改善。3つ目の強化では、集荷から運賃請求、運航費用の支払いまで、一貫したデータ管理を行えるように強化し、航海や船単位での収支把握を可能にしている。

 価格は、初期(パッケージ)費用が250万円(税別)から、運用費用が月額2万5000円(税別)から。導入費用は個別見積もりとなる。

 なおTISでは、既存システムのリプレースや業務システムの新規導入を希望する国内の海運事業社向けに展開し、2018年4月までに50件の導入を目指すとのこと。

石井 一志