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NECのクラウド型「納材管理サービス」、住宅建材の物流効率化を実現

 日本電気株式会社(以下、NEC)は23日、住宅業界向けクラウドサービス「JHOP」において、住宅建材の物流効率化を実現する「納材管理サービス」を提供開始すると発表した。

 住宅建材の物流では、天候などによる急な工程変更にも対応した、タイムリーな現場搬入が求められるほか、建材は形状・大きさが多様で、搬入タイミングが合わないと置き場がないため、持ち戻りが発生してしまうことがあるという。

 しかし、関係する建材メーカー、物流会社、住宅メーカー間で、現場の工程情報や各工程で必要な納材情報を共有し、物流を効率的に管理する仕組みが不十分で、現在は複数の建材メーカーが現場へ個々に建材を直納するケースも多数あるとのこと。

 今回NECが提供する「納材管理サービス」は、こうした課題を解決するためのサービス。建材メーカー、物流会社、住宅メーカーの間で、「物件情報」「建築現場の工程情報」「各工程で必要な納材情報」などをリアルタイムに共有し、「どこに・何を・いつ納品すべきか」を自動算出できるようにする。

 これを利用すると、建材メーカーおよび物流会社は、工程の進ちょくに合わせ、複数の建材を効率的に各現場に配送可能になるので、配送トラック台数の削減や現場作業効率の向上などを実現可能。昨年度に仙台市で実施した実証実験では、新サービスの活用により1現場あたりの配送トラック台数の約2割削減を実現したとのことだ。

 価格は、1棟あたり5000円(税別)から。今後3年間で、30社への導入を目指している。

石井 一志