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業務データはデータセンターで一元管理、郡山市役所が仮想デスクトップ環境を導入

情報漏えい・データ消失のリスクを低減し、安定した市民サービスを実現へ

 ネットワンシステムズ株式会社は19日、EMC、VMware、Ciscoなどの製品を用いて、郡山市役所の仮想デスクトップ環境を構築したと発表した。情報セキュリティ向上および運用コスト削減を目的として2014年12月に導入されており、郡山市役所の全職員約2000名のうち、バックオフィス業務を担当する約1300名が利用している。

 郡山市役所では従来、物理PC環境で業務を進めていたが、仮想デスクトップ環境は、全拠点約120カ所に順次展開するシンクライアント専用端末からのみ利用可能。職員が取り扱う業務データはデータセンター側で集中管理されるようになっており、PCの紛失・盗難による情報漏えいリスクや、災害や誤操作によるデータ消失リスクが低減され、情報セキュリティが向上するという。

 システムとしては、ネットワンシステムズの提案に基づき、EMCジャパンの「VSPEX」をベースにした、事前検証済みの仮想デスクトップパッケージを採用した。このパッケージでは、同社が導入実績とノウハウを持つ、VMware Horizon View/VMware vSphere、Cisco UCS、EMC VNXといった製品を組み合わせており、自社の仮想デスクトップ運用経験も交えて、レスポンスタイムを高めつつ、コストも最適化する設計・構成を実現した。

 また、職員のデスクトップ環境を一括管理可能にすることで、運用コストも削減も見込めるとのこと。具体的には、アプリケーションの追加やソフトウェアアップデートなどが、マスターイメージの修正のみで済むほか、VMware vCenter Operations Manager for Horizon Viewを用いることで、仮想デスクトップ環境の稼働状況をモニタリングし、システムの安定稼働を実現するとともに、リソース配分を最適化している。

石井 一志