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ドコモ、高齢者を見守る「おらのタブレット」、日々の健康管理も可能

 株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は28日、高齢者向けの見守りサービス「おらのタブレット」を発表した。全国の法人・地方自治体向けに6月1日から提供する。

 タブレットとアプリを使って、法人・自治体と高齢者をつなぐサービス。これまで独居高齢者の安否確認は、自治体や医療従事者が個別の訪問・連絡で行うことが多く、移動が困難、時間がかかるといった負担が生じていた。新サービスでは、タブレットアプリを通じて、高齢者に日常の生活に関わる情報や災害情報を分かりやすく提供できる。

 ホーム画面では、機能の選択肢を最大3つまでに抑え、キャラクターの活用や画面の背景として表示する掛け軸の格言を日ごとに変えるなど、日々変化のあるデザインとした。

ホーム画面

 独自のアプリとしては、法人・自治体から情報を配信し、開封確認が可能な「メールアプリ」、日々の血圧・歩数を管理する「健康管理アプリ」、数字の早押しによるゲーム感覚でトレーニングできる「脳トレアプリ」を用意。そのほか、一般アプリも利用できる。

 メール機能では、ATMの操作画面のように画面の案内に沿ってボタンやキーを押す画面遷移としたほか、文字の入力方法も五十音・手書き・音声入力などに対応することで、テンキー入力やキー操作の苦手な人も入力しやすいように工夫した。

メールアプリ
健康管理アプリ

 これらは2013年12月1日~2015年3月31日に実施した実証実験で実際に高齢者に利用してもらい、「タブレットをタップしてもうまく反応しない」「手書き入力を縦書きで行いたい」といった要望を反映しながら開発された。

 実証実験は、高齢化が進む長野県で、特に県内19市内で最も高齢化率が高い大町市、県内77市町村内で最も過疎化が進む天龍村にて、それぞれ60名、40名のモニターを対象に実施。自治体職員や医療従事者などへの操作説明の後、2週間~1カ月程度、自由に利用してもらい、期間終了後にヒアリングを行い、要望に応じてその都度アプリの修正と追加開発を行ったという。

 全国の法人・自治体に向けて、6月1日から提供する。受付はドコモ法人営業担当、ドコモショップ法人営業担当、ドコモビジネスオンラインにて受け付ける。

川島 弘之