ニュース

バス運行の適正化と利用者の利便性向上を支援、NECネクサの「バスナビゲーションシステム for SaaS」

 NECネクサソリューションズ株式会社(以下、NECネクサ)は27日、「バスロケーションシステム」を機能強化・リニューアルし、「バスナビゲーションシステム for SaaS」として7月より販売開始すると発表した。

 NECネクサでは2012年から。バスの運行状況の把握できるSaaS型のシステム「バスロケーション for SaaS」を提供してきた。今回発表された「バスナビゲーションシステム for SaaS」は、これを強化したもので、準天頂衛星対応によるバス位置情報の精度向上およびIP無線対応などにより、運行の適正化や業務効率化を実現するという。

 バス事業者では、バスの運行状況をリアルタイムに把握し、交通障害時の運行指示や、蓄積された運行データに基づくダイヤ適正化に活用できる点がメリット。SaaS型のため、インターネットに接続されたPCからWebブラウザ経由で利用でき、サービス運用やデータ保管のための新たなサーバーやソフトウェア資産の購入は不要だ。

 また、IP無線パケット通信回線を使ったIP無線機能を利用すると、営業所と車両間の連絡や、狭隘部(きょうあいぶ)での待ち合わせ連絡など、活用の幅が広がるとした。

 加えて今回は、バス利用者向け検索機能の強化、訪日外国人向けの多言語対応により、利用者向けのサービス向上も行われた。バス利用者はバス停留所の表示機、インターネット、スマートフォンや携帯電話から、バスの接近運行案内情報を閲覧でき、目的地への到着時刻をより正確に把握することができる。検索方法についても、「スマホGPS機能および地図表示活用による最寄りバス停検索」「ランドマーク検索」といった機能を強化したことで、従来以上のスムーズな検索に対応している。

 販売対象は、乗り合いバス事業者やコミュニティバスを運行する自治体など。必要な機能を必要な台数分だけ、月額料金で利用でき、1路線からのミニマム導入もサポートする。

 価格は、初期費用、月額基本料が個別見積もり。車両1台あたりの月額料金は3500円(税別)からで、IP無線機能を利用する場合は、1台あたり月額4500円(税別)からとなる。NECネクサでは、今後3年間で20事業者への販売を目指す。

石井 一志