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NECの高信頼IaaS、ソフトの時間課金サービスを開始~約200種のAPIも提供

 日本電気株式会社(以下、NEC)は23日、高信頼クラウドサービス「NEC Cloud IaaS」を強化すると発表した。NEC Cloud IaaSと合わせて、NECの主力ミドルウェア全6ブランドを中心としたソフトウェア製品(約30種)を、6月15日から従量課金で販売する。また、APIの公開やID&アクセス管理サービスの強化なども実施するとのこと。

 NEC Cloud IaaSは、サーバーやストレージ、ネットワークのリソースを、月額あるいは時間課金で利用できるIaaS型クラウドサービス。高性能・高信頼のインフラを高いコストパフォーマンスで提供するのが特徴という。

 今回は、このNEC Cloud IaaSと合わせて、運用管理やサービス実行基盤、セキュリティなど、NECの主力ミドルウェア全6ブランドを中心としたソフトウェア製品(約30種)を、時間単位の従量制を含む3種の課金形態でオンライン販売する。

 これにより、必要となる最大数のソフトウェアライセンスを事前購入して利用する従来方式と比べ、コストの最適化が可能になるとのことで、例えば通販などのECシステムでは、年間で約50%のソフトウェア費用を低減できるとした。また今後は、業種・業務別ソフトウェアなども対象としていく予定だ。

 加えて、顧客が利用するさまざまなアプリケーションから、顧客自身の運用形態に合わせてNEC Cloud IaaS上のシステムを操作できるAPIを、4月27日より提供する。具体的には、一括構築/起動/停止、監視の一時停止/再開など約200種の操作を設定可能になるという。

 これにより、事業環境の変化に伴うシステム構成変更への早期対応や、運用効率化に貢献できるとのこと。例えば、バッチ業務やバックアップ業務を夜間や休日のみ行う場合、必要なシステムを必要な時間帯のみAPIを活用して作成することにより、コストを抑えながら安定した運用が可能になる。なお、NECのジョブ管理ソフトウェア「WebSAM JobCenter」では、GUIを用いて画面上で業務の流れを定義することで、APIを活用できるとした。

 あわせて、NEC Cloud IaaSのID&アクセス管理サービスにおいて、管理対象サーバーへのログイン履歴を定期的に収集し、事前に承認された作業予定と突き合わせて不正検知する機能が追加された。さらに、ログイン後に事前申請のないコマンドを操作した際、即座に管理者へ警告メッセージを送信する機能も提供される。いずれも4月27日より利用可能になる予定。

石井 一志