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日立システムズ、「CKAN」ベースのオープンデータ公開基盤をクラウド提供

 株式会社日立システムズは20日、官公庁・自治体のオープンデータ公開基盤整備を支援する「オープンデータポータルソフト」のクラウドサービスを提供開始した。クラウド版の開始に併せ、同ソフトにおいて、コミュニケーション機能や検索機能の向上、一括登録機能の搭載など機能強化を図った。税別価格は初期導入費用が30万円、月額費用が13万7000円から。

 昨今、多くの公共機関ではオープンデータを整備し、利便性を高めるため、データを単にWebサイトに掲載するだけでなく、データを容易に検索・利活用できる公開基盤整備を進めている。公開基盤としてCMSを利用したり、外部団体が提供する共同サイトを利用したりする方法があるが、公開するデータの拡充が進み、より地域のニーズや課題にマッチした取り組みが求められるようになると、多彩な検索機能や利用者のニーズ・利用状況を把握する機能を有するデータカタログサイトの導入が必要になるという。

オープンデータ公開基盤の比較

 日立システムズでは、データカタログサイト構築用ソフト「CKAN」に日本で使いやすくするための機能を盛り込んだ「オープンデータポータルソフト」を2014年10月から提供している。今回、顧客の要望や意見を基に、同ソフトの機能を強化するとともに、クラウドサービスの提供を開始する。クラウドサービスでは、同ソフトと同じ機能を月額費用で利用可能。利用者にとって使いやすいデータカタログサイトを短期間(最短5日)かつ安価に導入できるという。

 機能強化に関しては、たとえばデータ公開者とデータ利用者の双方向で利用できるコミュニケーション機能を搭載。データ利用者がどのようなデータに関心を持っているかを把握できるようになり、利用者の意見を反映したサイト運営を可能にした。

 検索機能においても、検索ワードと条件をアイコンで分かりやすく表示するように変更したほか、検索ワードを順々に増やしながら段階的にデータを絞り込むことが可能となった。加えて、従来は1件ずつしかデータ登録できなかったものを、複数のデータを一括登録できる機能を追加した。

 税別価格は初期導入費用が30万円、月額費用が13万7000円から。パッケージライセンス、クラウド基盤利用料、システム運用サービス、バージョンアップ版提供サービスが含まれる。日立システムズは、オンプレミス版とクラウド版について、2019年までに累計21億円の売り上げをめざす。

画面サンプル

川島 弘之