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アドビ、ドキュメントソリューション「Document Cloud」発表、スマホやタブレットと親和性を増した新Acrobatなど

 アドビシステムズ株式会社は18日、同社の新たなクラウドサービスとなる
「Adobe Document Cloud」を発表した。あわせて、Document CloudのベースとなるPDFドキュメント編集・運用ソフト「Acrobat DC」、法人向けのドキュメントソリューション「Document Cloud for enterprise」も発表した。

 Adobe Document Cloudは、一貫したオンラインプロファイルとクラウドサービスで構成され、PCやスマートフォン/タブレットなど環境を問わず、ドキュメント作成、確認、承認、署名などが可能となる。アドビでは「Work Anywhere」として、Document Cloudによる社内・外出時でのシームレスな働き方を提案している。

「Creative Cloud」「Marketing Cloud」に続く3つ目のクラウドサービスとなる

モバイル環境でも快適なドキュメント作成、クラウドや電子署名機能も

 Acrobat DCでは、PCやスマートフォン/タブレットで統一した操作性を実現するためにUIを刷新。タッチ操作にも対応する。PC版のほか、iOS/Androidアプリ「Acrobat モバイルアプリ」が提供され、PDFファイルを作成・閲覧したり、スマートフォン/タブレットのカメラで紙のドキュメントを撮影し、PDFデータ化することができる。傾き補正やOCRも利用できる。

 また、「Mobile Link」機能により、ファイルや設定、署名をDocument Cloud経由でモバイルデバイスに引き継げるため、PCで作成途中のドキュメントを、スマートフォンで作業を続けるといったことが可能。なお、ファイルの保存・連携は、Document Cloud以外にもSharePointや別のサーバーと連携することもできる。

 PDF化されたドキュメントの編集機能も強化されており、ワープロソフト「Word」やプレゼンテーションソフト「PowerPoint」で作成したドキュメントをPDF化した場合でも、Acrobat DC上で文章の編集や画像のレイアウト変更などを行える。PDF内に属性情報を持っており、元のドキュメントファイルが手元に無く、PDF(ロックされていないデータ)しか残っていない場合でも再活用できる。

PC、スマートフォン/タブレットなどマルチデバイス対応した新しいUI
PDF化されたドキュメントファイルでも文章編集、レイアウト変更が可能

 提供形態は、パッケージ版(永続ライセンス)と、サブスクリプションモデルの2種類。その中で、サブスクリプションモデルでは、「Reader」「Standard」「Pro」に分かれている。価格は、Readerが無料。Standardの永続版が新規3万4800円、アップグレード1万8200円。サブスクリプション版が月額1380円(年間契約)。Proの永続版が新規5万4800円、アップグレード2万4200円。サブスクリプション版が1580円(年間契約)。提供開始は、1カ月以内としている。

「Reader」「Standard」「Pro」の機能比較
対応OSと価格表。なお、Standard版はMacに対応しない

 Acrobat DCのサブスクリプションモデルでは署名機能「e-signサービス(旧Adobe EchoSign)」が利用できる。これは、PDFドキュメントを電子メールで署名してほしい人に送信し、相手側のデバイス上で署名できる機能。PCやスマートフォン/タブレット問わず利用でき、スマートフォンでの手書きでも可能。署名はブラウザ上で完結する。なお、契約書面の作成、署名者などはすべて履歴が残る。

 e-signは、すでにグローバルで展開しているほか、アドビシステムズの調達部署で3年前から使用しているという。すべてデジタルで完結するため、収入印紙代のコストを削減できるほか、スピード感を持った契約の締結が可能。デジタルではあるが、署名として効力を持つとしている。なお、パッケージ版では、e-signサービスは利用できない。

 また、Acrobat DCは、Adobe Creative Cloudのサービスに含まれており、Adobe Creative Cloud会員は、Acrobat DCを介してAdobe Document Cloudが利用できる。

e-sign機能
相手側の署名はブラウザで完結する。スマートフォン上からでも手書きで署名可能だ

企業システムと連携できる「Document Cloud for enterprise」

 Document Cloud for enterpirseは、パッケージやサブスクリプションモデルで提供されるサービスとは異なり、法人向けe-sign機能を含む各種ドキュメントサービスを、すでに運用されている企業内のシステムと連携するソリューション。

 Salesforceとe-signで連携できるほか、BOX、Dropbox、OneDrive、Office 365といったコネクターを用意し、クラウドサービスやすでに稼働している他社システムにDocument Cloudを導入することで、社内外でのビジネスドキュメントワークフローのスピードと効率性を高めるという。また、シングルサインオンに対応し、企業内で利用しているIDでDocument Cloudを利用することができる。

山川 晶之