ニュース

福島・川俣町、除染土壌仮置き場の放射線量測定、M2M技術を活用

 福島県川俣町が「放射線量測定支援サービス」を導入した。株式会社富士通エフサスが8日、発表した。除染土壌仮置き場の放射線量をリアルタイムに測定し、住環境の安心・安全を見える化するという。

 東日本大震災から3年8カ月が経った今でも、福島県を中心とする多くの自治体で除染作業が進められており、発生する除去土壌などを保管するにあたり、放射線量管理が課題となっている。川俣町は除去土壌を保管する仮置き場を複数所有しており、その放射線量を見える化し、リアルタイムで測定結果を開示すべく、「放射線量測定支援サービス」を導入した。

 これにより、仮置き場の放射線量を定期的に自動収集し、収集した放射線量をその場でLED表示するとともに、測定データを閉域システムで管理・監視し、M2M技術で自動送信する。さらに市町村で定期的に測定している線量データと合わせてWeb上の地図データに反映することで、各地点の線量を一目で把握できるようにする。

 空間放射線量を自動収集できるため、設置場所に出向いて線量データを収集する手間を省ける。線量計は太陽光ソーラーシステムによる自発電力で運用でき、測定値はその場(LED表示器)でも、Web上でも(地図データ)でも確認できるのが特長。

システムの全体像

 「線量計設置工事」「線量計計測設定」「データ分析のためのベースシステム構築」を含む初期導入サービスと、「線量収集代行(測定機器がネットワーク接続できない場合)」「線量計簡易校正(測定機器の点検とセンサーの校正)」「線量計プロダクト保守代行」を含む運用サービスで構成される。

川島 弘之