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「QRコード」で模造品対策や食の安全を、レピカとデンソーウェーブが提携

 株式会社レピカと株式会社デンソーウェーブは6日、資本・業務提携を行ったと発表した。デンソーウェーブからレピカへ1億円出資するとともに、スマホ向けQRコードリーダーアプリ「QR Code Reader“Q”」を共同で開発。食品や工業製品におけるトレーサビリティ(追跡可能性)をキーワードとしたサービスを展開していく。

 デンソーウェーブは、「自動認識」「産業用ロボット」「産業用コントローラ」の3分野を中心に事業展開しており、「QRコード」を発明した企業としても知られる。一方のレピカは子会社であるアララ株式会社を通じてスマホ事業を手がけており、QRコードをトリガーとしたAR(拡張現実)プラットフォームアプリ「ARAPPLI(アラプリ)」を展開している。両社はこれまでも共同でプロジェクトを行っていたが、今後さらにノウハウを融合して付加価値の高い事業を展開するため、デンソーウェーブがレピカに出資を行った。

 レピカは、デンソーウェーブを引受先として1億円の第三者割当増資を実施。両社の共同事業における開発投資、事業運転資金などに充当する予定という。

 業務提携としては、デンソーウェーブが提供するデータ蓄積クラウドサービスと、クラウドと連携するスマホアプリの機能モジュールで構成されたサービス「Q-revo」と、共同開発した「QR Code Reader“Q”」を活用し、食品や工業製品においてトレーサビリティを確保するためのサービスを展開していく。

今後展開するサービスの概要

 工業製品におけるトレーサビリティ(真贋判定機能)としては、ブランド品をはじめ多くの工業品で模造品が出回る中、工場出荷から流通業者、消費者までの見えにくかった流れを「Q-revo」で明確にし、消費者へ確実に手元に届くようなサービスを提供する。具体的には、偽造困難なホログラムが入った「フレームQR」とサーバー上に蓄積される真贋記録で、流通経路で模造品が入り込むのを防ぎ、消費者はその製品が信頼できるものなのかを「QR Code Reader“Q”」で手軽にチェックできる。スポーツ用品をはじめとする各種製品で展開を図るという。

製品の真贋判定を実現

 一方、食品のトレーサビリティとしては、食材が「産地から消費者の手元に届くまでどのように流通しているか」を「Q-revo」で消費者に分かりやすく伝えられるようにする。第一弾の取り組みとして、お米を農家から直接仕入れて販売するあっぷふぁーむソリューションズと提携。こだわり米を集めた新ブランド「米風土」の製品を対象に、「Q-revo」を用いたトライアルを重ね、仕組みの構築を進めるという。

食品のトレーサビリティを実現する仕組みへ

川島 弘之