シトリックス、迅速なアクセスを可能にする「XenApp/XenDesktop 7.6」

　シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社（シトリックス）は1日、デスクトップ仮想化ソリューションの新版「Citrix XenApp 7.6」「Citrix XenDesktop 7.6」を提供開始したと発表した。

　新版では、ミッションクリティカルな業務アプリケーションや自分のデスクトップへ、これまで以上に迅速なアクセスを行えるようになり、ユーザー体験および生産性を向上する。

　具体的には、セッション事前起動によって、あらかじめ用意されたアクティブなセッションがユーザーに即時に接続されるため、従来よりもログオンプロセスが短縮される仕組みを採用。また、ユーザーがアプリケーションを閉じた後も、そのセッションをアクティブなまま保持することで、同じアプリケーションを利用する際の接続時間を短縮するとのこと。

　また、工場や病院など、施設内で複数ユーザーが移動しながら手近にある共有デバイスを利用する環境では、瞬時に接続し業務アプリケーションを利用したいというニーズがある。こうしたことを受けて、ユーザーは独自の認証プロセスやセキュリティの仕組みを持つ特定のアプリケーションに対し、個別認証を省いた匿名でのログオンを行えるようになったため、迅速に業務を遂行できるとしている。

　このほか、新しく追加されたデータベース接続リース機能により、セッションの接続情報をキャッシュ可能になった。一時的にデータストアへ接続不可能となった場合でも、キャッシュした接続情報を参照して、アプリケーションやデスクトップへ接続できる。

　一方では、アプリケーションの利用体験を多面的に強化した。まず、NVIDIAとCitrix XenServerの連携を強化し、画像イメージの高速化およびレンダリングの最適化を実施。仮想アプリケーション/デスクトップのスケーラビリティが向上した。また、イメージシャープニング、ロスレス圧縮、DirectX/2D処理の強化によって、3Dハイエンド グラフィックス アプリケーションのパフォーマンスを向上されているという。

　さらにUSB 3.0のサポート、HDX Mobile SDKの最新版への対応などを行ったほか、仮想デスクトップ環境のボトルネックになりやすいストレージについても、新しいProvisioning servicesではリード/ライトキャッシュのオプションを追加し、スループットやIOPSを向上させた。これによって、ストレージコストの削減が可能になるとしている。

　新規購入価格（税別）は、XenAppが1同時接続ライセンスで6万3000円から、XenDesktopが1ユーザー/デバイスライセンスで1万7100円から、あるいは1同時接続ライセンスで3万5100円から。