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バイオニアとトレジャーデータ、自動車向けビッグデータ事業で提携

 パイオニア株式会社と米トレジャーデータは4日、自動車業界向けのビッグデータ関連事業において業務提携することに合意した。パイオニアが展開している自動車向けクラウド基盤上のビッグデータ活用において、トレジャーデータのクラウド型データマネジメント技術を採用し、新しいテレマティクスサービスの提供を目指すという。

 パイオニアは、2006年にプローブ情報(自動車の走行履歴や各種センサーデータなど)を活用した独自ネットワークシステム「スマートループ」を立ち上げ、業界に先駆けてビッグデータの活用を進めてきた。2013年には、自動車向けクラウド基盤「モバイルテレマティクスセンター」を構築し、スマートフォン向けにもクラウド型ナビゲーションサービスを開始したほか、車載機のみならずスマートフォンから得られる膨大なデータも解析処理して、高精度なプローブ渋滞情報の提供を開始している。

 今回の提携により、トレジャーデータのサービスを採用することで、データ分析をより短時間で効率的に行えるようにする狙い。一方、トレジャーデータにとっても、自動車関連ビッグデータに関するノウハウを蓄積し、今後の事業展開に活用することが可能となる。

提携概要

 両社は今後、解析したデータに基づくさまざまな情報を自動車関連事業者の用途に応じて配信するクラウドソリューションを2015年内をめどに提供。自動車関連事業者が自動車の状態に応じたメンテナンス案内や、きめ細やかなアフターサポート情報を提供し、ユーザーのカーライフの利便性を向上させるさまざまなテレマティクスサービスを提供できる支援するとしている。

川島 弘之