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NECがエネルギー安定供給の実証実験、停電の多いインドの携帯基地局で

 NECは7日、インド国内において再生可能エネルギー(太陽光発電)とリチウムイオン蓄電システムを用いた、携帯電話基地局(以下、携帯基地局)のエネルギーマネジメント技術に関する実証実験を開始すると発表した。

 インドでは全国的な携帯電話加入者の急増に伴い、基地局数が急激に拡大している。一方でインド国内では停電が頻繁に発生する電力供給が脆弱な地域や、電力供給が受けられない地域が多く存在する。これらの地域で通信事業者は基地局の継続運用のために、停電時などにディーゼル発電機を利用する必要があり、運用コストがふくれあがっているという。

 本事業では、携帯基地局の効率的な電力利用のために、NECが提供するエネルギーマネジメント技術を適用するとともに、基地局建屋の外壁や屋根にピクセラが提供する高日射反射率を有する光触媒塗料を塗り、建屋内の温度上昇を抑制することで、基地局内で使用する電力量を削減する。これらにより、安定的な電力を供給するシステムの実現を目指すという。

 NECとピクセラは今後、実証を行うサイトの準備を進め、2014年度から2年間のフィールド評価を行う予定。実施場所は、デリー郊外やムンバイ郊外などのインド国内各地計62カ所の携帯基地局で実施する。このうち20カ所にエネルギーマネジメントシステムを導入するとともに、光触媒の塗料を52カ所で実施。効果として、インドの携帯基地局40万局に導入した場合の省エネ率(削減率)として、約50%、毎年100万リットルのディーゼル燃料の消費削減を見込む。

実証概要図

川島 弘之