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モバイルアイアン、モバイル管理・活用製品のクラウド版を国内提供

GUIも完全日本語化

 モバイルアイアン・ジャパンは22日、エンタープライズ・モビリティ・マネージメント(EMM)のクラウドサービス「Mobileiron Cloud」の日本展開を発表した。

米Mobileiron プレジデント兼CEOのボブ・ティンカー氏
アジア太平洋・日本担当セールスバイスプレジデントの柳下幹生氏

 企業でモバイル活用が進み、メールやスケジュールだけでなく、さまざまな業務で使われるようになったことで、MDM(モバイルデバイス管理)だけでなく、端末を有効活用するためのMAM(モバイルアプリ管理)やMCM(モバイルコンテンツ管理)へのニーズが高まっている。

 モバイルアイアンも「これからの企業モバイルにはMDMでは役不足」とし、必要な機能を包括したEMM(エンタープライズモビリティ管理)を提供しているが、一方で「従来の当社オンプレミス製品は高機能すぎて敷居が高いという印象もあった」(アジア太平洋・日本担当セールスバイスプレジデントの柳下幹生氏)ことから、新たに「Mobileiron Cloud」を発表。

 実は2011年にも「Connected Cloud」というクラウドサービスを提供していた同社だが、これはオンプレミス版をクラウド化しただけのもの。新しい「Mobileiron Cloud」は、クラウド専用のサービスとして新構築されており、より「直感的な使い勝手」にこだわった。

 「EMMの簡素化・自動化」「モバイルスピードへの追随」「エンタープライズグレードの信頼性」などがポイントとなる。

Mobileiron Cloudの概要

 EMMの簡素化・自動化では、管理者側の「設定」「構成」「展開」「運用」、ユーザー側の「登録」「アプリの入手」「コンテンツの入手」「生産性向上」といった作業がスムーズに行えるよう、ウィザード形式も盛り込んだ軽快なGUIを搭載。モバイルスピードへの追随では、クラウド側で新機能をすぐに反映し、新端末への対応にも迅速に対応。発表会で紹介された事例では、他社製MDMを活用していたガリバーインターナショナルがiOS 7への対応の早さから、モバイルアイアンに乗り換えた経緯が説明された。

運用負担を軽減
ユーザー側のフローを最小限に

 エンタープライズグレードの信頼性については、「クラウド基盤を冗長化しているほか、グローバル企業として北米、アジア・日本、欧州でのディザスタリカバリに対応している」(同氏)という。

 機能は、「端末管理」「企業内アプリストア」「コンテンツカタログ」「セキュアブラウザ」「端末公私分離」「業務領域のみのワイプ」など多岐にわたる。オンプレミス版と比べるとWindows未対応などまだ追いついていないところもあり、順次機能拡張していくこととなるが、一方で「Mobileiron Cloud」で初めて管理GUIの完全日本語化が図られた。

機能一覧
GUIも完全日本語化

 特徴的な機能として、ユーザー自身で端末のロック・ワイプ・端末位置確認などが行える「エンドユーザーポータル」、Android端末の機能を限定する「Androidキオスク」、グループ会社で異なるポリシーを可能にする「権限委譲」なども備える。

 また「Active Directoryやプライベート認証局との連携など、企業システムも含めたエンタープライズモビリティ管理が実現できる」(同氏)としている。

 日本での販売は、マクニカネットワークス、ソフトバンクBB、NSSOL、MKIのパートナー各社から販売する。価格はデバイスあたり450円/月。

川島 弘之