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NEC、自社のノウハウを生かしたクラウド型コンタクトセンターサービス

 日本電気株式会社(以下、NEC)は25日、コンタクトセンター製品群「CSVIEWシリーズ」に、クラウド型のコンタクトセンターサービス「CSVIEW/Contact Center Cloud」を追加すると発表した。同日より販売開始する。

 「CSVIEW/Contact Center Cloud」は、コンタクトセンター業務に必要とする機能をクラウドサービスとして提供するもの。NECのコンタクトセンターシステム構築ノウハウから、利用率の高い機能を標準化しており、第1弾として業務種別に合わせたテンプレートを用意した。

 具体的には、1)製造業や情報・通信業において、現場の作業員とコンタクトセンター側のオペレーターのやり取りを支援する「技術サポートテンプレート」、2)SOHOやイベント受付など、同時に複数の会社や団体のコンタクトセンター業務を請け負う事業者に向けた「ビジネス・プロセス・アウトソーシングテンプレート」、3)商品情報問い合わせから、受注にいたるまでのエンドユーザーとのやり取りを一元管理し、営業担当者とオペレーターが情報共有を行う「営業支援テンプレート」の3つを提供する。

 これらのテンプレートを利用することで、業務構築のためのカスタマイズ作業を低減でき、個別にシステムを構築する場合と比較して最大33%のコストが削減可能という。あわせて、最短2週間でのシステム導入も実現するとのこと。

 また、自社の業務に合わせて、画面から簡単に項目の追加や変更、画面レイアウト編集、レポート作成などを行え、導入後の業務追加、運用変更にも迅速に対応できるため、システムのメンテナンスコスト削減が図れるとした。

 さらに、自社のコンタクトセンター基盤「UNIVERGE Contact Center」や、GenesysのCTIミドルウェア「Genesys」など、コンタクトセンター業務向けのさまざまな製品との連携に対応。着信ポップアップ表示や、一次対応者から二次対応者への、電話と応対記録画面の同時転送など、きめ細かな顧客対応を実現する。

 加えて、ほかのシステムで管理している情報の参照・更新が可能な連携機能、シングルサインオン、顧客自身が問い合わせ状況をリアルタイムに確認可能なポータル機能、SNS情報を問い合わせとして取り込み、対応できるソーシャルネットワーク連携機能なども備えた。

 価格は、オペレーター50名、管理者5名で利用する場合、「基本サービス」が年間270万円(税別)から、同様の数で、画面インターフェイスを強化した「拡張サービス」では年間660万円(税別)から。テンプレートは、1)と3)が300万円(税別)から、2)が100万円(税別)から、となる。なおNECでは、今後3年間で100件のサービス提供を目指している。

石井 一志