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ネクストスケープ、Microsoft Azureを利用したコンテンツ配信ソリューション

 日本マイクロソフト株式会社と、株式会社豆蔵ホールディングス、同社のグループ会社である株式会社ネクストスケープの3社は19日、クラウドベースのコンテンツ配信ソリューション「Nextscape Media Delivery Suite(MDS)」を共同開発したと発表した。デバイスに応じた高画質、高音質な動画を安定して配信できるとのことで、ネクストスケープが7月より販売開始する。

 Nextscape MDSは、コンテンツのエンコードから著作権保護、配信、再生までの、コンテンツ配信に必要な機能を取りそろえたコンテンツ配信プラットフォーム。Microsoft Azure Media Servicesの機能をもとに開発され、マイクロソフトのデジタル著作権保護技術であるPlayReadyにも対応している。

 コンテンツ配信事業では一般的に、ネットワーク環境やハードウェアの調達などで高額な初期投資が必要になることから、参入へのハードルが高かったというが、このソリューションはMicrosoft Azureを利用したクラウドベースであるため、コンテンツ配信事業を行いやすくなるという。

 さらに、「4K」を想定した圧縮コーデック「HEVC(H.265)」のエンコーダーを搭載しているのも特徴。HEVCにエンコーディングされた動画ファイルは、従来のH.264動画ファイルと比べてサイズをおよそ半分に減らせるので、従来よりも高精細な画質での動画配信を行えるとしている。

 販売対象としては、インターネットを通じた動画・音楽などのコンテンツ配信を行うメディア企業、コンテンツ事業者、教育機関、医療機関などを想定しており、販促活動を3社協同で実施する計画。豆蔵ホールディングスでは、グループで同ソリューションの販売体制を強化し、日本マイクロソフトとの営業協力を通じて、今後1年間で10億円の事業創出を目指す。

石井 一志