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世界中の船舶をリアルタイムに地図表示、日立SolがSaaS提供

 株式会社日立ソリューションズ(以下、日立Sol)は、地図上で船舶の動向を可視化する「船舶位置情報サービス」を23日から提供する。

船舶位置情報サービスの画面例(航行の軌跡の表示)。海上にマッピングされている点が船舶の位置を表している

 現在、国際貿易のおける物流の9割以上が海上輸送を担っており、約10万隻の船舶が運航している。近年、船価や傭船契約料、燃料コストが大きく変動しており、造船会社・海運会社・荷主などの海事関連企業は、安定的な海上輸送を確保するため、利用する船舶種別や運行計画、運航管理などの最適化が求められている。

 このような背景の下、今回のサービスを提供。世界中で航行する船舶のリアルタイムな位置情報を地図上に表示し、位置や航行軌跡を可視化する。空間情報処理技術により、情報に位置と時間を結びつけて収集し、地図上で管理・分析・表現することで、船舶に関する膨大な情報を可視化できる。

 船舶情報には、米国調査会社IHSの海事部門が提供するAIS(Automatic Identification System:船舶自動識別装置)データを活用するほか、衛星で受信したAISデータも利用し、世界中で運航している船舶の位置をリアルタイムに把握する。位置情報と併せて、諸元(スペック)、オーナー情報、建造情報などに関する詳細情報も確認できるという。

 PC上のWebブラウザで利用可能。地図ベースのUIで関心のある海域の状況を一目で確認できるほか、船舶絞り込み、フリーキーワード/船舶スペック検索といった機能も搭載。メニューアイコンから素早くこれら機能にアクセスできる。過去~現在の航行履歴から、動向分析や将来予測にも利用できるという。

 価格は年額498万円(税別)/ライセンス。個別見積で利用者の個別の要求に応じたカスタマイズにも対応する。

川島 弘之