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NTTソフト、メール送信後の添付ファイルのアクセス権を管理できるソリューション

 NTTソフトウェア株式会社(以下、NTTソフト)は13日、ファイルのアクセス権をコントロールするソリューション「WatchDox(ウォッチドックス)」の新ラインアップとして、既存のメールソフトとシームレスに連携する「WatchDoxマルチメーラ対応ソリューション」(以下、マルチメーラ対応ソリューション)を発表した。同日より提供を開始している。

 「WatchDox」は、ファイルを送信した後でも、当該ファイルのアクセス権をコントロールできるIRM(Information Rights Management)ソリューション。今回提供する「マルチメーラ対応ソリューション」では、メールが送信された後でも、添付ファイルのアクセス権管理を行えるという。

 送信者がメールにファイルを添付して送信すると、ファイルはメールから切り離され、ポリシーに従って操作制限や有効期限などが設定された上でサーバーに格納される。受信者に届いたメールの本分には、その格納先のURLが自動的に挿入されているので、受信者がリンクからファイルをダウンロードし、設定された権限内で閲覧や印刷などの操作を行う、といった仕組み。

 権限については、送信後であっても送信者が変更でき、閲覧や転送など、ファイルがどのように利用されたかを操作履歴から追跡する機能も備えた。

 導入にあたっては、メールサーバーからの送信ルート上に「WatchDoxアダプタサーバ」を設置するだけで、添付ファイルに対する基本的な制限パターンがあらかじめ設定されているため、ユーザーへのトレーニングも必要ないとのこと。添付ファイルが特殊な形式に変更されることもなく、Microsoft Officeなど一般的に利用されるファイル形式のままに送信できる点もメリットとした。

 メーラーは、一般的なメール送信プロトコルであるSMTPに対応していれば利用できるので、Microsoft Outlook、Becky! InternetMail、Thunderbirdなど、国内で利用されているほぼすべてのメーラーで利用できる。

 価格は、初期費用がユーザーあたり500円(税別)、年間利用料金が100ユーザーの場合で156万円(税別)。

 なお、NTTソフトのメール誤送信防止対策製品「CipherCraft/Mail」との連携でメールの誤送信防止対策を行い、「マルチメーラ対応ソリューション」で送信後の漏えい対策を強化する、といった利用にも対応。この連携には新たな開発を必要としないことから、業務でのメール利用の安全性をこれまで以上に高められるとしている。

石井 一志