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日立Sol、.NETアプリケーション開発用フレームワークをOSSで公開

 株式会社日立ソリューションズ(日立Sol)は23日、.NETアプリケーション開発用フレームワーク「Open棟梁」を、オープンソースソフト(OSS)として公開すると発表した。すでに同社において、受託開発やプロダクト開発、小規模部門システムから大規模基幹システムに至るまで、約70件の開発案件に適用されているという。また、OSSコンソーシアムに、「Open棟梁」の普及に向けたコミュニティとして、「.NET開発基盤部会(仮称)」を7月初旬に発足する予定。

 「Open棟梁」は、.NET Frameworkをベースとしたアプリケーション開発に必要な各種機能を提供する開発用フレームワーク。アプリケーション全体のアーキテクチャを統一する標準アーキテクチャ、入出力処理やデータベースアクセスなどの定型的な機能、開発ツール、テンプレートなどから構成されており、高品質なアプリケーション開発を実現するという。

 具体的には、異種透過性を実現した通信制御機能により、Web(ASP.NET、ASP.NET MVC)、C/S(WinForm、WPF)、バッチ、RIA(Silverlight、HTML5)、Web APIなどの各種方式において、UIサブシステムやアプリケーションとの接続が可能。これにより、多種多様なシステム構成のアプリケーションを開発できる。

 また、UIを提供するプレゼンテーション層(P)、ビジネスプロセスを実装しロジックを記述するアプリケーション層(B)、データベースへのアクセスを制御するデータ層(D)の3層アーキテクチャを採用し、それぞれの層に2段階のベースクラスを持つことで、プロジェクトごとのカスタマイズを容易にしているとのこと。

 さらに、データベースのテーブルを定義する動的パラメタライズド・クエリを活用し、CRUD処理コードを100%自動生成する点も特徴。文字列編集、入力チェック機能、カスタムコントロール、ログ出力、共有情報・メッセージ管理など、日立ソリューションズの社内で適用実績のある共通ライブラリ群も利用できる。

石井 一志