ニュース

ネオジャパン、100項目以上を改善したグループウェア「desknet's NEO」新版

ワークフローや“ネオツイ”を改善、今後はグローバル対応も

代表取締役社長の齋藤晶議氏

 株式会社ネオジャパンは19日、グループウェア「desknet's NEO」のメジャーバージョンアップ版を同日より提供開始すると発表した。ワークフロー機能の使い勝手の改善や、Webページの取り込み機能、目的別ポータルサイトの構築機能などを追加したほか、3月下旬にはグローバル対応も予定しているという。サポート契約中の既存ユーザーは、無料でバージョンアップできる。

 desknet's NEOは、ネオジャパンの基幹製品だったグループウェア「desknet'sシリーズ」を全面刷新し、2012年12月に登場したグループウェア。HTML5の採用によってユーザーインターフェイスが一新され、見やすさと使いやすさを向上させているほか、タブレット端末やスマートフォンでも標準ブラウザから利用できる。

 また、グループウェアの各機能(アプリケーション)は、「スケジュール」「インフォメーション」「設備予約」「回覧・レポート」「文書管理」「ワークフロー」など、全25種類が用意されており、すべてのアプリケーションで使い勝手の改善、機能強化などが行われていた。

 今回は、desknet's NEOの最初のメジャーバージョンアップ版で、「100項目以上の機能追加と改善を実施した。実際には、文言の変更やアイコン変更を含めると1000項目以上の改善を行っており、グループウェアを作り始めて15年の当社のノウハウで作り上げたのがこの新バージョンだ」(代表取締役社長の齋藤晶議氏)という。

desknet's NEO 新バージョンの画面

 大きな機能改善・追加は、全部で5つ。1つ目のワークフロー機能では、申請書が正しい承認者に正しい経路で確認・承認されることを保証できるよう、経路設定を強化した。これは、「これまでのグループウェアのワークフローでは自由度が高すぎ、経路を迂回(うかい)されたり、承認者を飛ばされたりするケースもあった。今回、最適な経路設定を自動化することなどにより、内部統制面の改善が可能になった」(マーケティング統括部 プロダクトマーケティング担当の山田志貴氏)とのこと。また、関係者に申請書を回覧し助言を受ける機能や、文書管理機能と連携して、保管時にフォルダを振り分ける機能なども追加されている。

 2つ目のソーシャル機能では、Twitterライクな社内向けコミュニケーションツール「ネオツイ」において、DM機能の使い勝手を改善。絵文字やスタンプの送信も可能になったため、無機質になりがちなテキストでのやり取りにおいて、より円滑なコミュニケーションを支援できるとした。

経路設定時に、所属部署や階層などに従って適切な経路設定を行える
ネオツイのDM機能でスタンプの送信が可能に

 3つ目の強化では、HTMLの知識がなくても画像を入れたコンテンツを作成できる、コンテンツエディタを新たに搭載した。これを利用すると、例えば総務ポータルや社内報といったページを簡単に作り、社内に展開できる。山田氏は、「初めてグループウェアを使う場合に、これまでは機能名を覚えて探してもらうしかなかったが、総務ポータルなどを用意すれば、機能を知らないユーザーに対しても、目的に応じた適切なガイドが可能になるため、グループウェアの活用をより促進できるだろう」と、この意義を説明した。

 4つ目は、Webページの取り込み機能で、インターネットの気になったWebページ、画像を1クリックでキャビネットに取り込む「Webクリップ」を利用できる。さらに、desknet's NEO上の情報へ直接アクセスするためのURLを短縮する「短縮URL」機能を搭載。このURLでは、クリック数の集計を行えるので、どれだけ参照されたかもわかり、発信者のモチベーション向上にもつながるとしている。

このようなポータルページを簡単に作成できる
気になるWebページをクリップして共有可能

 最後の5つ目は、グローバル対応。3月下旬に予定する追加アップデートにより、PC・タブレット用のインターフェイスを、ユーザーごとに、日本語と英語に切り替えられるようになる。さらに、国を超えたやり取りを考慮して時差にも対応した。山田氏は、「中小企業の海外進出は広がっているものの、グローバル対応は大規模向けの要件のため、中小向けの英語対応のグループウェアはほとんどない。もちろん、外資のグループウェアは対応しているが、日本企業が使うのは国産が一番向いている」と述べ、この機能をアピールしている。なお2014年中には、中国語への対応も予定するとのこと。

英語インターフェイスのスケジュール画面

 このほか今回は、タブレット端末のタッチ操作を意識した「パレットメニュー」、会社や部署の代表アドレス、サポート窓口などにおいて、メール対応を共有する「共有メールアカウント」、文書管理や電子会議室などに添付されたテキストファイル、HTMLファイルの内容を検索できる「簡易全文検索」といった機能も新たに搭載している。

 なお、齋藤社長は新バージョンについて「今回はGrowth Hack(グロースハック)を意識した仕組みを取り入れた。グループウェアは使ってもらえばもらうほど効果がある製品のため、そういったところを意識した仕掛けを用意している」と述べ、より多くのユーザーにより多くの機能を使ってもらえるよう、今後も取り組んでいく方針を示した。

石井 一志