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TIS、さまざまな規模に対応可能なコールセンター向けCTIクラウド

 TIS株式会社は17日、コールセンター向けのクラウド型CTIサービス「TIS CTI Cloud」を、4月より提供開始すると発表した。

 「TIS CTI Cloud」は、コールセンターで利用するCTIの機能をSaaS型で提供するサービス。電話の着信をオペレーターに適切に分配するACD(Automatic Call Distribution)、音声による自動応答を行うIVR(Interactive Voice Response)、通話録音などの各種CTI機能を、TISのデータセンターから提供する。

 特徴は、クラウドサービスとして提供することにより、導入型のコールセンター構築時に課題とされてきた、場所、席数、構成、キャリアといったさまざまな制約、コスト、導入機器・システムのメンテナンス、技術要員確保といった問題をクリアできる点。数席の小規模利用から大規模利用までに対応するほか、分散したコールセンターでの利用と仮想統合も可能という。

 さらに、繁忙期やキャンペーン時への対応として、既存電話端末以外に携帯電話の利用や転送も行え、1IDから月単位でライセンスを増減できる柔軟性も備えている。加えて、CRM連携により、着信ポップアップも可能とのこと。

 回線は要望に合わせたマルチキャリアをサポートするが、回線手配と利用までの期間を削減したい企業向けには、NTTコミュニケーションズの「Arcstar IP Voice」を音声用回線として準備できるとした。

 なおTISでは、顧客との接点強化を支援する「Callクレヨン」「どこでも入会.app」などのオリジナルソリューションや、「Salesforce」「FastHelp」といった各種CRMソフトのバックエンドシステムと「TIS CTI Cloud」と組み合わせることで、コールセンターの価値をトータルで高めるサービス群の強化を進めていく考え。

 「TIS CTI Cloud」の販売対象としては、大規模から小規模までの幅広い範囲で、金融業、製造業やサービス業などのさまざまな業種を想定しており、2014年度末までに15社の導入を目指す。なお、すでにオリックス・クレジットが採用を決定している。

石井 一志