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ウルシステムズ、業務向けNoSQLクラウドサービス「BlueRabbit」

 ウルシステムズ株式会社は24日は、NoSQLデータベースをクラウド環境で利用できるサービス「BlueRabbit」を発表した。従来、NoSQLが不得意としてきたトランザクション処理機能を実装しているため、業務向けの分散処理システムとして利用できるという。

 「BlueRabbit」は、NoSQLデータベースにトランザクション処理機能を付加するミドルウェア「NanaHoshi」と、電話を用いた運用監視機能を提供する「RabbitScope」を組み合わせ、NoSQLを業務向けに利用できるようにするサービスである。

 NanaHoshiを利用すると、データの同時更新やロールバックが可能なため、受注や在庫、ポイント処理、データ演算処理など、ビジネスロジックを容易に記述できるほか、これまでのNoSQLが苦手としてきた検索・ソート機能も、独自技術により提供するという。

 また、分散データベース上に構築されているため、スケールアウトが容易な点も特徴。書き込み負荷増大時には環境を拡張するだけで容易に対応でき、マシンノードの自動追加・削除も行えるので、システム負荷に合わせた最適なコストでの運用が可能とのこと。さらに、物理的・地理的に離れたデータセンターにNanaHoshiデータベースを分散配置可能なことから、アクセス分散やデータ冗長化を実現できるとしている。

 一方のRabbitScopeは、クラウド上の業務システムやサーバーノードを、エージェントなしで簡単に監視対象に組み込めるサービス。操作はすべてAPI化されているため、監視対象を自動で追加したり、ノードを自動で追加あるいは削除したりできる。

 また、監視中に何か異常が起きた場合に電話で知らせる自動電話アラート機能を搭載。事前に設定した処理を電話のボタン入力から実行する機能も提供されるので、例えば、業務システムの再起動やサーバーの増設などの指示が、電話のボタンだけで実行可能とした。

 なお、NoSQLデータベースはApache Cassandraをサポート。導入環境は国内の主要なクラウドに加え、オンプレミスにも対応している。

石井 一志