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デジタルアーツ、IRM機能を強化したファイル暗号化ソリューション「FinalCode」新版

 デジタルアーツ株式会社は16日、ファイル暗号化・追跡ソリューション「FinalCode」の新版「FinalCode Ver.4」を、同日より提供すると発表した。IRM(Information Rights Management)ソリューションとしての機能を強化しているのが特徴という。

 「FinalCode」は、RSA/AES256に準拠した暗号化技術を利用し、ファイルをパスワードレスで暗号化できるファイル暗号化・追跡ソリューション。ファイルを暗号化する際に、閲覧可能者と閲覧権限をファイル単位で設定するため、仮にファイルが流出したとしても、その中の機密情報が漏れることはないという。また、ファイルが手元を離れた後でも、権限変更やファイルの消去ができることから、社外に送信したファイルについても、状況に応じた管理を行えるとのこと。

 具体的なコンポーネントとしては、ファイルの暗号化と閲覧機能を持つクライアントPC向けソフト「FinalCode Client」と、ファイルの権限情報、認証情報などを管理する「FinalCode Server」とで構成される。暗号化ファイルの閲覧権限者やアクセス権限などは、すべて両者の間で管理されるので、ユーザーは特に暗号化を意識することなく、暗号化ファイルを利用可能だ。なお、FinalCode ServerはSaaS型のクラウドサービス版と、オンプレミス環境向けのサーバーソフト版が用意されている。

 今回の新版では、ファイルの暗号化時に設定した内容でIRM制御(編集、コピー&ペースト、印刷の可/不可)が有効になるよう、動作検証済みアプリケーションでのみ、暗号化ファイルを閲覧できるようにした。グローバルで標準的に使われている主要アプリケーションについては、継続的に動作検証を行ってリストに追加しているため、特に業務に支障をきたすことなく、セキュアにファイルのやり取りを行えるという。

 また、情報漏えいにつながる抜け道をブロックする目的で、暗号化ファイルの開封と同時に、画面キャプチャアプリケーションなどが起動しないように防止する機能が搭載された。起動を防止するアプリケーションのリストは、独自の収集技術とレイティング基準に基づき、自社のグローバルネットワークを活用してリストを拡充しており、12月16日現在で、約3000のアプリケーションを対象にしている。

 さらに、ECM(Enterprise Contents Management)をはじめとする文書管理システムやファイル転送システムなどとのAPI連携をサポート。ユーザーインターフェイスの日・英対応と、英語によるグローバルサポート(2014年1月開始予定)により、海外対応も強化された。

 価格は、クラウド版の「FinalCode ASP」の場合で、10ライセンスで年額25万円(税別)から。オンプレミス版の「FinalCode Enterprise」は個別見積もりとなる。

石井 一志