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IDCフロンティアがモバイルアプリ基盤分野に進出、第一弾はゲーム開発向け

 株式会社IDCフロンティアは3日、クラウドサービスの新ラインアップとして、モバイルアプリプラットフォームサービスを提供すると発表した。第一弾として、株式会社グルーヴノーツのゲーム業界向けクラウドサービス「GSS Fairy」を活用した、iOS/Androidなどスマートデバイス向けのネイティブアプリ開発・実行・運用基盤を展開する。

ネイティブアプリケーションプラットフォーム for Gamingのイメージ図

 総務省の調査によると、スマートフォン普及率は2011年末の29.3%から2012年末は49.5%に上昇。同時に利用が加速しているネイティブアプリは、その表現の自由度、配布の容易さからさらなる普及が見込まれる。一方で、サービス内容の高度化が進み、開発期間の長期化、開発・運用インフラや人件費の高騰が提供事業者の課題になっているという。

 この状況に対し、Yahoo! JAPAN子会社としてクラウド事業、データセンター事業、ホスティング事業、システム構築・運営などを事業内容するIDCフロンティアが、新たにモバイルアプリプラットフォームサービスの提供を開始する。

 第一弾として、グルーヴノーツと提携し、同社のゲーム業界向けクラウドサービス「GSS Fairy」を活用した、ネイティブアプリ開発・実行・運用基盤「ネイティブアプリケーションプラットフォーム for Gaming」を提供する。

 ゲーム開発者に主眼を置き、GSS FairyとIaaS「IDCフロンティア クラウドサービス セルフタイプ」、CDN(コンテンツ配信基盤)、ネイティブアプリに必要となるUIやAPI、運用管理基盤をプラットフォーム化したもので、「クロスデバイス認証機能(複数種の端末で共通認証)」「マルチタイトル管理機能(複数ゲーム間でユーザー情報共有)」「レポート機能(ユーザー・ゲームタイトル単位で利用状況を把握)」「UI(API・CDN・アプリ実行環境用仮想マシンといった機能)」が提供される。

 ゲーム開発者はゲームに必要なサーバー機能を素早く利用できるだけでなく、複数のデバイスに対応したゲーム開発が可能。高度なインフラ技術を自社でまかなうことなく開発に専念できるため、迅速な開発・運用とマーケット参入を実現するという。

 今後は順次他分野のアプリプラットフォームにも対応する予定。

川島 弘之