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富士通、基幹業務SaaS「glovia OM」新版~保守支援機能を追加

 富士通株式会社とGlovia International(GII)は3日、クラウド型の基幹業務アプリケーション「FUJITSU Enterprise Application glovia OM」(以下、glovia OM)の新版、「同 V8.0」を発表した。価格は、1ユーザーあたり月額7500円。

 glovia OMは、salesforce.comのクラウド基盤「Salesforce Platform」を利用し、販売・在庫・購買・生産管理などの機能をSaaS型で提供する基幹業務アプリケーション。今回の新版では、製品販売後に製品所在地に出向いて製品サポートを行う製造業・流通業の顧客向けに、保守業務を支援する「フィールドサービス機能」を追加して提供する。

 この機能では、案件受付、要員手配など、保守サービス内容の計画立案と事前見積もり、作業実績に基づく費用請求、保守パーツ(部品)の持ち出しや返却管理など、一連の保守業務をサポート可能で、保守案件受付から保守サポートまでのやり取りを一貫して管理できる情報基盤を、短期・低コストで構築できるとした。

 具体的な機能としては、複数のサービスエンジニアの予定をカレンダー上で確認しながら新たな予定を追加できる「カレンダー機能」、頻繁に行う保守作業に対し、作業項目、使用するパーツ、経費をあらかじめ登録しておくことで入力の手間を省ける「テンプレート機能」、サービスエンジニアが現場に持ち出すパーツの数量を把握できる「手持ち在庫管理機能」などを提供する。

 これらの機能によって、管理者は、保守業務計画、サービスエンジニアの要員計画、保守費用の見積もり作成などをシームレスに行えるようになる。一方、保守を行うサービスエンジニアは、実際の作業に基づいて、作業時間・交換部品の使用実績・経費などを入力し、管理者への作業報告を行えるとのこと。

 またglovia OMが以前から提供している基幹業務機能を活用し、納入した機器の管理、サービスに使用する消耗品やパーツに対する在庫管理や購買・生産手配も実行可能。さらに、salesforce.comのモバイルアプリ開発プラットフォーム「Salesforce1」を用いると、スマートデバイスからこのサービスの作業確認や実績登録も可能になるため、指示や実績登録の効率化、および作業ミスや対応の遅れを防ぎ、アフターサービスの品質向上を実現するとしている。

 なお富士通とGIIでは、今後2年間で3万ライセンスの販売を見込んでいる。

glovia OMのサービス体系

石井 一志