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PwC、東北被災地で企業や起業家の「事業計画・資金調達」を支援

「東北イノベーション推進室」を設置へ

 プライスウォーターハウスクーパーズ株式会社(PwC)は、「東北イノベーション推進室」を12月2日付けで設置。東日本大震災被災地の企業・自治体、および起業家を対象に「事業計画」と「資金調達」を支援するコンサルティングサービスを開始する。

 震災以降、被災地での復興計画・実行支援、復興支援、東北進出企業の支援、非営利団体の支援、コンサルタント派遣などを実施してきた同社。その中で、被災地でのビジネス成功要因は、斬新な事業の誘致ではなく、既存事業や地域の強みを生かして計画性を持つことだと認識した。また、起業家などが復興につながるアイデアを持っていても、海外の基金やファンドとのネットワークがないケースや、言語面を含めて海外に通用する事業計画にすることが困難なケースを数多く見てきたという。

 そこで、海外のファンドと被災地の教育事業をマッチングさせた同社のケースをモデルとして、被災地の自治体・企業側と海外を含めた基金・ファンド側とのコラボレーションを促進する“ハブ”の役割を担う。さらに、戦略立案などのコンサルティングサービスとともに、海外ファンドを含む資金調達計画、基金・ファンド向けの事業計画の策定、提携先の紹介なども支援するという。

 12月には東北で新規ビジネスや起業家支援を行う自治体や非営利団体の協力を得て、震災後の東北で成功したビジネスモデルに関する調査も行う予定。その結果を踏まえ、「東北で成功するビジネスモデルのフレームワーク」を作成する方針だ。

 「東北イノベーション推進室」はこれらを活動内容とし、10名体制でPwC社内に設置される。

「東北イノベーション推進室」の役割

川島 弘之