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カシオ、保守・点検などのフィールド作業を支援するクラウドサービス「フィールドサポートアシスタント」

 カシオ計算機株式会社(カシオ)は19日、機器・設備・建物などの保守・点検業務を支援するソリューション「フィールドサポートアシスタント」を発表した。紙の文書を簡単にデジタルデータ化できる企業向けタブレット「Paper Writer」を用いており、販売は9月25日より開始される。

 「フィールドサポートアシスタント」は、保守・点検要員がPaper Writerを携行してコールセンターと密接に連携するにより、迅速な要員派遣、質の高い現場作業、作業実績の可視化などを実現するソリューションである。

 コールセンター向けに提供されるPC用ツール「フィールドサポートアシスタント オーガナイザー」では、Paper WriterのGPS情報に基づいて各要員のリアルタイム位置情報を画面に表示できるため、要員配置の適正化を支援可能。また、現在地だけでなく、スキル・携行機材・携行部材・予定などの各要員の情報と、作業予定内容を照合して抽出した派遣候補者のリストを表示する機能を備えているので、リストを参考に、作業担当者を割り当てて迅速に派遣できるという。

 一方、現場作業者が携行するPaper Writer用には「フィールドサポートアシスタント ナビゲーター」を提供する。このツールは、地図や訪問履歴、文字・静止画・動画による作業指示など、現場で必要な情報を参照する機能を備えるほか、作業報告書の作成も支援可能。

 モバイルプリンタで印刷した報告書に、訪問先の確認サインを記入してもらい、Paper Writerでスキャンして送信すると、報告書提出のために帰社する必要も省ける。さらに、Bluetooth v4.0に対応したG-SHOCKと連携すれば、Paper Writerの置き忘れ警告をG-SHOCKに通知することも可能だ。なお、モバイルプリンタ印刷機能とG-SHOCKとの連携機能は11月に追加される予定。

 また、蓄積された全要員の作業実績を、個人別・拠点別、機器別などの視点で分析し、要員教育や業務改善に活用できるPC用ツール「フィールドサポートアシスタント アナライザー」も、11月より提供開始を予定するとした。

 なお、各ツールはすべてSaaS型クラウドサービスとして提供され、Webブラウザから利用する形態をとる。価格は、Paper Writer50台あたりの、クラウドサービス(フィールドサポートアシスタント オーガナイザー/ナビゲーター/アナライザー)使用料が月額42万円から。別途、Paper Writerなどのハードウェア費用やデータ通信費用が必要となる。

石井 一志