ニュース

BIGLOBE、仮想化したデータセンター上で社内システムを構築

SDNで複雑なネットワークの構築も約10分で

 NECビッグローブ株式会社(BIGLOBE)は12日、自社のデータセンターにおいて、サーバーリソースとネットワークリソースの双方をソフトウェアで制御するデータセンターの仮想化を実現したと発表した。4月より「会員認証基盤管理システム」や「性能監視システム」などの社内システムを構築し運用している。

 BIGLOBEデータセンターでは、すでに実現していたサーバーの仮想化に加え、ネットワークも仮想化することで、インフラ(サーバー・ネットワーク)構築期間を約2週間から約10分へと大幅に短縮。ネットワークの仮想化にあたっては、OpenFlowとVXLANを組み合わせてSDN(Software-defined Networking)化したほか、サーバーとネットワークを一括制御するためのクラウドコントローラー「momiji」を、オープンソースを活用して独自に開発した。

 この上に構築した社内システムとしては、複雑なネットワーク設計が必要な「会員認証基盤管理システム」(新規構築)と、データセンターの安定運用を維持する「性能監視システム」(増強)。

 「会員認証基盤管理システム」は、目的ごとにデータベースへのアクセス経路を細分化し、不正なアクセスや攻撃から重要なデータを守る管理システム。会員情報やアクセスログ、課金情報といったデータに対するアクセスをネットワークレイヤで分割し、さらにファイアウォール機能でアクセスコントロールする複雑なネットワークを仮想ネットワークで実現した。データセンター仮想化により、従来手動で行っていたネットワーク構築作業が自動化され、Web上で約10項目を入力するだけでインフラ構築が可能になった。構築期間も2週間から約10分に短縮されたという。

 「性能監視システム」は、BIGLOBEデータセンター内のサーバーやネットワーク機器のトラフィック量、CPU利用率、装置の故障などを監視し、データセンターの安定した運用を維持するためのシステム。今回は増強した分を仮想化したBIGLOBEデータセンター上に構築し、安定稼働を確認。今後は、すべての「性能監視システム」を仮想化したBIGLOBEデータセンター上に移行する予定。これにより、システム増強が容易にとなり、事業環境の変化にも柔軟に対応できるという。

 このほかにも、ストレージやネットワークの性能監視システム、設定自動化システムなどを構築している。また、OSのサポート期限切れに伴い、再構築が必要となった業務システムも同基盤を活用して再構築しており、社内での運用保守の工数を削減したという。

 今後は、BIGLOBEが個人ユーザーに提供するすべてのサービス/アプリを仮想化したBIGLOBEデータセンター上に構築する予定。これによりユーザーのニーズや市場の変化に柔軟に対応したサービスを実現する。また、企業の顧客向けには新しいIaaSサービスを提案していく。

川島 弘之