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ミントウェーブ、PCoIP専用ゼロクライアント「MiNT-ACC ZERO」

3次元CADによる設計業務にも利用可能

MiNT-ACC ZERO

 株式会社ミントウェーブは9日、PCoIPプロトコル専用ゼロクライアント「MiNT-ACC ZERO」を発表した。従来のシンクライアントでは困難だった、3次元CADによる設計業務や高精細なグラフィック性能が要求される映像編集業務にも対応するという。提供開始は10月より。これに併せて、「VMware Horizon View」環境においてGPUを利用できる「vDGA(Virtual Dedicated Graphics Acceleration)/vSGA(Virtual Shared Graphics Acceleration)」を活用したCADシンクライアント構築・運用サービスも提供する。

 MiNT-ACC ZEROは、TeradiciのPCoIP専用プロセッサ「Tera2321」を採用したゼロクライアント。OS、CPU、HDD、デバイスドライバ、ファンなどを一切持たないため、ウイルス感染の可能性が極めて低く、OSパッチ、ドライバ更新、ウイルス対策ソフトなどが不要。一度設置した後はデバイスに触れる必要がなく、IT管理を必要最小限に抑えた、静音・低消費電力なクライアント環境を実現する。

 従来モデルのTera1チップに比べて約5倍の描画性能を備え、1920×1200の2画面出力が可能なほか、デュアルリンクDVIを利用して2560×1600の1画面出力にも対応。医療現場や設計業務に最適で、VMware Horizon Viewやリモートワークステーション端末として3次元CADや映像編集業務に高いパフォーマンスを発揮するという。

 管理には、登録した端末の情報管理やリモートからの各種設定・ファームウェアアップデートが可能なWebベースの無償管理ツールが提供される。

 併せて、VMware Horizon View 5.2の新機能であるNVIDIA GPUカードを仮想デスクトップで利用できる「vDGA/vSGA」にいち早く対応。仮想デスクトップでハイクオリティな描画を行った場合でも高フレームレートを維持し、高品質な描画を実現するシステムの構築・運用サービスも提供する。

 従来から提供しているネットブート方式に比べネットワーク帯域の狭いWAN環境へも適用が可能となり、外出先や離れた拠点からもセキュアに設計業務を行えるという。

川島 弘之