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日本IBM、企業向けのSaaS型コラボレーションサービスを機能拡張

PC向けチャットソフトやファイル共有支援機能などを提供

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)29日、SaaS型の企業向けコラボレーションサービス「IBM SmarterCloud for Social Business」を機能拡張すると発表した。

 「IBM SmarterCloud for Social Business」は、以前はLotus Liveと呼ばれていたサービスで、メール/カレンダーやWeb会議、インスタントメッセージング(IM)、アクティビティ管理、コミュニティなどのサービスメニューから、必要な機能を選択して利用できるクラウドサービス。メンバー間でのアクティビティ管理を実現しているほか、無償のゲストユーザーの追加といった独自機能により、社内外での幅広いチーミングやコラボレーションを支援可能という。

 今回の強化では、端末や環境の違いに左右されず、ビジネス上の情報共有をスムーズに行えるような強化が実施された。まず、新たに提供される「Cloud Connector」をPCに導入・設定すると、Windows PCのエクスプローラに「Connectionsドライブ」を追加し、エクスプローラからファイルの参照、保存、コピー、移動などの操作が可能になる。またCloud Connectorを導入しているPCでは、Microsoft OfficeとOpenOfficeのファイル操作においても、PC内とクラウド上のファイルを同様に扱えるとのこと。

 一方スマートフォンでは、スマートフォン向けアプリを経由して、ファイル共有、コミュニティ、ブックマークの機能を利用可能にした。特にファイル共有については、このスマートフォン向けアプリからでもフォルダ別に分類された形でのファイル参照や、新規フォルダの作成や移動が可能になっているので、スマートフォンからもクラウド上のファイルを容易に閲覧、管理できる。

 また、チャット機能専用のクライアントソフトを無償で提供し、Webブラウザを立ち上げることなく、「IBM SmarterCloud for Social Business」で接続されているユーザー同士でチャットを行えるようにした。このソフトでは、PC上のファイルやPCのキャプチャ画面を、ユーザー間で直接送受信することもできる。

 このほか、「IBM SmarterCloud for Social Business」のコミュニティに、画像、動画専用の「メディア・ギャラリー」機能を追加。コミュニティ上にアップロードされている画像や動画をサムネイルで一覧し、容易に共有できるとのこと。加えて、Web会議機能において、従来の画面の共有だけでなく、リアルタイムでの音声会議をサポートする。

 「IBM SmarterCloud for Social Business」の価格は、メール/カレンダーを除く基本機能すべてを使える「IBM SmarterCloud Engage Standard」プランで、1ユーザーあたり月額1199円から。

石井 一志