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IBMとPivotal、Cloud Foundryの活用を推進

 米IBMと米Pivotalは24日(米国時間)、Cloud Foundryプラットフォームの開発と、Cloud Foundry向けオープン・ガバナンス・モデルの構築を目的にコミュニティと協力体制を構築すると発表した。オープンソースのPaaS基盤ソフトであるCloud Foundryにより、クラウドインフラおよびアプリケーションプログラミングモデル、クラウドアプリケーションなどを、ユーザーが自由に選択できるようになるという。

 オープンなCloud Foundryプラットフォームを利用すると、クライアントがクラウドアプリケーションを迅速に構築、実装、管理できるようになる点がメリットで、例えば小売店が利用すると、手軽にeコマースのアプリケーションを作成し、さまざまなクラウドインフラ上で、最新のプロモーションを実行できるとのこと。

 なおPivotalでは、Cloud Foundryサイトの指針に沿ってコミュニティが活動できるように、Cloud FoundryのユーザーとIBMなどのベンダーで構成されるコミュニティ諮問委員会を設立する。またPivotalはCloud Foundryブランドを管理し、商品名を使った直接的な商用利用が行われないよう、商標を保護するとのこと。

 さらに両社は、プログラミング言語やフレームワークをCloud Foundryプラットフォームに実装可能にする技術においても協力しており、このコラボレーションから、IBMのWebSphere Application Serverの軽量バージョンである「WebSphere Application Server Liberty Core」のプレビュー版が誕生しているという。

 このバージョンは、クライアントがリソースを多用せず、短期間でWeb、モバイル、ソーシャル、アナリティクスなどのアプリケーションを開発・実装し、企業や市場のニーズに対して迅速に応えられるようにすることが目的。開発者がCloud Foundry上で稼働するWebSphere Application Server Liberty Coreを利用すれば、WebSphereプラットフォームの堅牢性と新しいクラウドアーキテクチャの革新性の双方からメリットを得られるとしている。

石井 一志