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日本HP、順調に進展するSDNへの取り組みをアピール

 今後のネットワークビジネスにおける根幹をなす、SDNへの取り組みが極めて好調な歩みをみせている――。日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は12日、来日した米HP バイス・プレジデント グローバルマーケティングのマイク・バニック氏が、千葉県幕張の「Interop Tokyo 2013」会場にて、SDN分野での自信のほどを語った。

 同社がネットワークの自動化を促進するSDN戦略と製品・サービスを明らかにしたのは、今年1月上旬のことだ。あれからほぼ半年経過したいま、SDN戦略が好調な背景についてバニック氏は、「そのときに発表したOpenFlow 1.0対応のスイッチは、25機種、1500万ポートの稼働だったものが、半年の間に、すでに40機種、2000万ポート超えしている」と話した。

 またサポートするアプリケーションは、仮想化・クラウドおよび負荷分散、セキュリティの3種類であったのに対し、現在ではUC&C、WANバーストが加わって5種類にまでなったという。

 さらに2013年は、40GbE対応機種を拡大させるという目標も立てていたそうだが、HP FlexFabric 11900/12900スイッチなどをラインアップに加えるなど、この分野でも順調に目標を達成。業界に先駆けてOpenFlow 1.3をこれらの製品でサポートするなど、当初の予定と方針に大きなブレなく進んでいるとした。

米HP バイス・プレジデント グローバルマーケティングのマイク・バニック氏
SDN全層へ製品・サービス提供をめざすHPの戦略

 むろん、HPのSDNの好調さは、たゆまぬ投資と取り組みの歴史を抜きにしては語れない。バニック氏は「HPがSDNに取り組みんだのは2007年のこと。当時スタンフォード大学らとHP研究所が共同してOpenFlow前身のEthaneに取り組みんだことに始まる」と感慨深く思い起こす。

 その後、スタンフォード大学の研究者とともに初めてOpenFlow対応スイッチのデモを2008年に行った。このときの技術が研究者の間で急速に拡大、OpenFlow普及に協力する研究所の数も10社、60社と増えていった。こうした動きを踏まえて需要も増大、2011年に商用OpenFlowを提供し始めたのである。

 そして周知のように「2012年にHP Virtual Application Network SDN Controllerを発表、今日に至るまでこのピッチは加速し続けている」という。さらに、このコントローラの一般商用化や、サードパーティ・アプリケーションの開発者向けAPI提供などを、2013年下半期に予定している。

 このたびのInteropで、日本HPは新たに2つのSDNアプリケーションを示した。

 1つが、日本マイクロソフトのLync向けUC&C SDNアプリケーションだ。例えば2名がLync上でファイルを共有する場合、Lyncサーバーに接続した瞬間に、LyncサーバーはSDNアプリケーションに通知する。そうするとユーザーの過去のIDや位置が特定されて、ユーザーエクスペリエンスを最大限良くするために、どのような要件がネットワークにかかってくるのか、SDNアプリケーションに関連情報が通知される。そして、実際にユーザーエクスペリエンスが最大化されるよう、ネットワークのリソースがプロビジョニングされるというわけである。

Interop Tokyo 2013のSDN ShowCase会場にて、日本マイクロソフトのLyncとの連携をデモ。ここでは、ミーティングで参加者同士が共有するファイル表示の遅延を解消させるSDNソリューションをアピール
Lync向けUC&C SDNアプリケーション

 またもう1つのアプリケーションが、Sentinel Securityアプリケーションだ。

 現在では、スマートデバイスが多用される中、ユーザーは仕事でもプライベートでも同じデバイスを使用するBYODのケースが増えてきた。したがって、デバイスのセキュリティソフトも双方のニーズで使うことになるから、会社のIT部門ではコントロールしづらくなっているし、非常に多くの台数が企業の環境に持ち込まれるようになっている。

 これを解決するのがSentinel Securityで、IPSのTipping Pointやセキュリティ監視ツールのHP ArcSight、OpenFlowコントローラ/スイッチが連携することで、SDNを利用して広範な環境のエンドポイントを一括してコントロール可能。また、BYODに対応した幅広い可視性も提供できるという。

 なお、日本HPのこうしたSDNへの取り組みは、Software Defined ServersおよびSoftware Defined Storageと並んで、Software Defined Datacenter実現のための重要な柱と位置付けられており、複雑性の排除やインフラ管理工数の劇的な削減を実現するほか、ユーザーをインフラではなくアプリケーションにつなげられるようにするとした。

Sentinel Securityアプリケーション

(真実井 宣崇)