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NEC、福島県双葉郡楢葉町の避難住民向けにコミュニケーションシステムを納入

 日本電気株式会社(NEC)とNECネッツエスアイ株式会社は12日、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)が福島県双葉郡楢葉町から受託した、同県内外へ避難している住民が町からの情報閲覧やアンケート回答などができる「ライフコミュニケーションサービス(以下、本サービス)」を楢葉町へ納入したと発表した。

楢葉町向け「ライフコミュニケーションサービス」 ホーム画面

 楢葉町は、東日本大震災の影響により福島県いわき市内に点在する仮設住宅や福島県外など全国各地へ避難している住民に対し、2013年4月から本サービスを基に、「町きずな再生電子回覧板事業」として情報提供を行っている。

 本サービスにより、ネットワークとタブレット端末を利用して、住民の所在地にかかわらず、役場からのタイムリーな情報の受信や役場職員による住民の安否状況の確認、アンケートによる住民から町への自由な要望の提案といった、役場と住民の双方向コミュニケーションを実現。故郷の現在の様子を知りたいというニーズに対して、町内の様子をリアルタイムで配信するライブカメラなども設置している。

 今回、NTT東日本は仮設住宅地の屋外無線LAN(WiFi)の設置、運用、システム全体の統括を担当。NECとNECネッツエスアイは多自治体におけるさまざまな住民向けコミュニケーションシステムの納入実績とノウハウを生かし、シンプルな操作を実現するサービスとしてコンテンツを制作・提供した。

 具体的に納入したシステムは、役場からのお知らせを随時配信し、利用者が見逃すことがないようにアラームで着信を知らせ、既読・未読も分かりやすく表示する「電子回覧板」、住民側からいつでもインターネットサイトを閲覧できる環境として「役場HP/インターネット」、町から町民の声を簡単に吸い上げる「アンケート」、各地に離散する住民の安否状況を簡単に確認できる「ふれあい通信」、被災地域などに設置された「ライブカメラ」、地域ごとの放射線量を表示する「放射線量」で構成される。

 本サービスでは、住民のタブレット端末利用状況をログで確認できるようになっており、楢葉町では利用状況や意見などを反映し、よりよいサービスにつなげていく予定としている。

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